ポルトガルの新しい風

Quinta da Ermegeira 
キンタ・ダ・エルメジェイラ

 
 
 
 
 
 
リカルドとホセは、すぐに彼らの理想とする、ビオロジック栽培へと転換した。最終目的はナチュラルなアプローチでワインを造り、化学合成された農薬などの製品や、亜硫酸を使わず、当地トレシュ・ヴェドラシュという土地を表現することだとし、初年度の2018年VTから、亜硫酸無添加の挑戦的な醸造をしている。2018年はまだ、醸造所の体はなしておらず、ステンレスタンクは野ざらしだった。この環境での、亜硫酸無添加での醸造に若干の不安のあったリカルドではあるが、すでに10年以上、亜硫酸無添加での醸造の経験のあるホセの仕事と判断は的確だった。廃墟となった教会と修道院部分を、住居兼醸造所とする予定で、すこしずつ修繕をしている。亜硫酸無添加でデリケートの抽出を行った彼らのワインには、フランスのヴァン・ナチュールらしいともいえる、ジューシーさがある。ブレンドして造られることの多い、ポルトガルのワインだが、単一品種でのワイン造りにこだわり、様々な醸造を試している。
「ナチュラルワインへの情熱は、ロンドン滞在の最後の数年に、素晴らしいワインを試飲し、そして生産者たちに会ったことの結果である。リシュボア地域でのワイン造りの決め手となったのは、大洋の強い影響があることで、熱く乾燥した日であっても、海洋から吹く風がやむことはなく、そのおかげで強い鉱物感を備えた、アルコール度数の低い、フレッシュなワインが出来上がる」とリカルドは話す。
 
img20201207085841756319.jpg Quinta da Ermegeira img20201207085801661022.jpg Quinta da Ermegeira img20201207085900848979.jpg Quinta da Ermegeira
Singela - Marselan Rose 2018
シンジェーラ·マルセラン·ロゼ 2018
品種:マルセラン100%
植樹:1990年代
位置:80m
土壌:粘土、砂質
ステンレスタンクでカーボニックマセレーション
ステンレスタンクで半年間熟成
 カベルネ·ソーヴィニョンとグルナッシュの交配種であるマルセランは色素とタンニンの濃い品種。カーボニックマセレーションを行い、流れでた果汁のみを熟成させ、軽やかに仕上げた。
Cristovan - Arinto Laranja 2018
クリシュトヴァン·アリント·ラランジャ 2018
品種:アリント100%
植樹:1990年代
位置:80m
土壌:粘土、砂質
ステンレスタンクで10日間マセレーションステンレスタンクで熟成
 ポルトガルで広く栽培される、特徴的な酸味を持つ白品種アリントを1週間以上マセレーションした。抽出は強くないが、香りと味わいに厚みを感じる。
Iseu - Arinto Branco 2018
イセウ·アリント·ブランコ 2018
品種:アリント100%
植樹:1990年代
位置:80m
土壌:粘土、砂質
ステンレスタンクで醗酵
ステンレスタンクで半年間熟成
 ポルトガルで広く栽培される、特徴的な酸味を持つ白品種アリントをシンプルに醸造した。

Geira - Casteláo Tradicional 2018
ジェイラ・カステラオン・トラディシオナル 2018
品種:カシュテラン100%
植樹:1990年代
位置:80m
土壌:粘土、砂質
ステンレスタンクで2週間マセレーション
ステンレスタンクで半年間熟成
 ポルトガルで最も栽培されている赤品種の一つである、カシュテラン。酸や果皮の成分のバランスがよく、醸造法に合わせて様々なスタイルのワインになる品種。
 このキュヴェでは、長めにマセレーションを施し、しっかり目に仕上げた。
 
 

キンタ・ダ・エルメジェイラとは

 
 

キンタ・ダ・エルメジェイラはリカルド・メーロとホセ・アウグスト・ファサロが、2018年にエルメジェイラ村で始めたワイナリーである。ブラジルで育ち、2006年から、ブラジルのワイン業界で働き、そこでポルトガルワインというものに触れてきた。時がたち、テイスティングやワイナリー訪問を重ね、ポルトガルワインの全体像が見えだすとともに、その地域性の多様さに夢中になっていく。そしてある時、ロンドンへ行った時のこと、レストランではポルトガルワインが少ないか存在しないか、であることに驚きとともに、落胆した。この事実は彼がポルトガルで、小規模のナチュラルワイン生産者を探すことへの、直接的な動機となり、次第にこの気持ちは大きくなる。
一方イタリア系移民のホセは、ブラジルのリオグランデ・ド・スル州(ドミニオ・ヴィカーリ社)でワインを造っていた。当時から畑はもちろんバイオロジック栽培で、酸化防止剤無添加のワインを造っており、彼のワインはパリでも、南米の数少ないナチュラルワイン生産者としてひそかに人気を博していた。リカルドもホセのことを直接は知らなかったが、彼のワインを日ごろから愛飲していた。リカルドが造り手の紹介よりも、自分自身ワイン造りを現実的に考え始めた頃、彼のプロジェクトに協力したいという、醸造家が現れた。何を隠そうそれが、ホセであったことは言うまでもない。話を進めるうちに、ホセのワインがリカルドの日ごろから飲んでいるワインの造り手だとわかり、そこからはとんとん拍子に話は進んだ。
 
現在二人が復興中のエルメジェイラ村のQuinta(キンタ=農場)は1526年にその当時の領主であるペレストレロ家によって建てられた教会があり、そこに樹齢25年、5haほどのブドウ畑が隣接する。

リカルドとホセは、すぐに彼らの理想とする、ビオロジック栽培へと転換した。最終目的はナチュラルなアプローチでワインを造り、化学合成された農薬などの製品や、亜硫酸を使わず、当地トレシュ・ヴェドラシュという土地を表現することだとし、初年度の2018VTから、亜硫酸無添加の挑戦的な醸造をしている。2018年はまだ、醸造所の体はなしておらず、ステンレスタンクは野ざらしだった。この環境での、亜硫酸無添加での醸造に若干の不安のあったリカルドではあるが、すでに10年以上、亜硫酸無添加での醸造の経験のあるホセの仕事と判断は的確だった。
 
廃墟となった教会と修道院部分を、住居兼醸造所とする予定で、すこしずつ修繕をしている。亜硫酸無添加でデリケートの抽出を行った彼らのワインには、フランスのヴァン・ナチュールらしいともいえる、ジューシーさがある。ブレンドして造られることの多い、ポルトガルのワインだが、単一品種でのワイン造りにこだわり、様々な醸造を試している。
「ナチュラルワインへの情熱は、ロンドン滞在の最後の数年に、素晴らしいワインを試飲し、そして生産者たちに会ったことの結果である。リシュボア地域でのワイン造りの決め手となったのは、大洋の強い影響があることで、熱く乾燥した日であっても、海洋から吹く風がやむことはなく、そのおかげで強い鉱物感を備えた、アルコール度数の低い、フレッシュなワインが出来上がる」とリカルドは話す。
 
栽培品種:カシュテラン、アリカンテ・ブーシェ、ティンタ・ロリシュ、アリント、シャルドネ、シュナン・ブランを栽培しています。

 

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