「クロ・サロモン」とは当ドメーヌが所有する畑名ですが、「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ」と並び、ドメーヌ名に単独所有の畑名を名乗ることを例外的に許されている特別な生産者です。
所有する10haのブドウ畑のうち、7haがモノポールの1級畑「クロ・サロモン」が占めます。2001年より「モンタニー」(2.2ha)、2004年よりジヴリー1級「グラン・ベルジェ」(0.4ha)を所有するまでは、「クロ・サロモン」だけを造り続けていました。
畑の起源であるサロモン家の歴史は古く、1375年にまで遡ります。
現在所有しているのはリュドビック家ですが、その所有権が移ったのも1632年と大変古く、ブルゴーニュ随一の歴史を誇る生産者です。
ワイン造りの哲学は、「ヴィニュロンとして良いブドウを作ること」。彼らはその為に多くの過程を手作業で行う必要があると捉え、それら一つ一つを確実に丁寧に行うことが最終的に良いワインの品質へ繋がると考えており、醸造技術や樽の使用などで味わいを誤魔化したくないと言います。
「クロ・サロモン」のワインは、フレッシュな柑橘系フルーツのような独特の酸味が特徴的です。それは周辺には無いこの畑だけに見られるカルクソル土壌(全体の80%を占める)に起因しています。
【平均樹齢】35~40年ですが、一部60年を超える区画もあります。
【標高】200~280mで高低差が80mもあります。
このため8つに分けて作業が行われ、それは瓶詰め直前のテイスティングまで全くの別物として扱われます。
栽培はビオロジックと同様ながらビオとは掲げません。最近の流行りのように思われたくないのだと言います。
また選果をかなり厳密に行い、多い年では30%もの葡萄をはじいてしまうこだわり様です。
収穫や醸造は標高と樹齢別に8つに分けて行われます。
醸造は収穫した葡萄を冷やして低温マセラシオンを行いますが、あとは自然に33℃まで放置し、天然酵母による自然発酵が促されます。
白ワインに関しては過度の抽出を避けるためバトナージュは行いません。