パリとランスのちょうど間に位置する、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区Crouttes-sur-Marne/クルート・シュール・マルヌ村
に本拠を構える家族経営のメゾンで、所有する6.8ヘクタールの自社畑の全てをビオディナミにて管理しており、当地
区で最も魅力的な生産者と評されています。
この地に深いルーツをもつヴィニュロンの家系ですが、『Bourgeois-Diaz』 としては現当主のジェローム・ディアズが
4代目です。彼は2001年に父親の後を継ぐまでは工業分野の営業マンとしてキャリアを積んでいたため、常に
ブドウ畑で働いていたわけではありません。しかし彼は、転身した当時栽培方法はリュットレゾネが採用されていました
たが、2005年から除草剤の使用を止め、即座にビオディナミ農法にコミットし、2015年に「デメテール」の認証を
取得しました。
畑を「庭」としてとらえており、丹念に手をかけほとんどを手作業で行い、栽培から醸造まで徹底したオーガニック・
シャンパーニュに拘ったワイン造りを行っています。
ここヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区 クルート・シュール・マルヌ村は、マルヌ川から非常に近く谷間に位置するため、丘の
上にあるモンターニュ・ド・ランス地区などと比べて湿度が高いので、農薬を使わない栽培はより困難を伴います。
しかししっかりと耕された土は柔らかく、多くの微生物が生きており、サスティナブルな環境が造り上げられています。
【管理】ビオディナミ
【自社畑総面積】6.8ha
【栽培品種】ムニエ 3.5ha ピノ・ノワール 2ha シャルドネ 1.3ha
【畑立地村】Crouttes-sur-Marne、Villiers-Saint-Denis、Nanteuil-sur-Marne
【土壌】粘土質、石灰質、砂質
【平均樹齢】40年
“苦労して丹念にシャンパーニュを造る”という哲学は畑だけでなくもちろんセラーにも及んでいます。例えば、ブドウ
果汁を穏やかに緻密に調整しながら抽出するために、途中でブドウを返すなど信じられないほどの労力を要する
コカール社製の垂直圧搾式のプレス機を使用し続けていることに誇りを持っています。
【収穫】メゾンでは特に大切な瞬間であると捉えており、ピエール・マッソンの太陰暦に基づき、熟練の職人らが20人
ごとのチームに分かれ、10日~12日間かけて全て手摘みで行う。
【発酵槽】ステンレスタンク 60%、 古樽 25%、 コンクリートタンクとアンフォラ 15%
【発酵】圧搾後ジュースは12~15時間休ませ、区画ごとに分け、土壌とブドウの個性に合わせた発酵槽を選び、
野生酵母による自然発酵を促します。
デブルバージュ時には清澄材を使わず自然に澱が下がるまで待ちます。
【マロラクティック発酵】全てのキュヴェで行う。
【熟成】ステンレス(2/3)、古樽(1/3)
【瓶内二次発酵】自家培養酵母を使用
【SO2】どうしても必要な場合を除き、基本的に一切使用しません。