コンスタンシア・エステートの歴史は、1685年まで遡ります。これは南アフリカでワインが造られた歴史とほぼ同時期で、ワイン造りの歴史の始まりの場所とも言えます。 当時、エステートは渓谷ひとつ分におよぶ面積の土地を所有し、ドイツなどから輸入した7,000本以上のブドウの樹が植樹されました。その後、1777年に畑は三つに分割され、売却されましたが、その内の一つを兼ねてよりブドウ作りをしていたヘンドリック・クロートにより買い取られます。クロート氏は質の良いワインを生み続け、以降、ナポレオンがサント・ヘレナ島に亡命中には、毎日コンスタンシアのワインを楽しんでいたそうです。
クロートの死後、二人の息子に継承されるも、フィロキセラの被害に合い、畑の黄金時代は終止符を打つことになります。その後何代も買収や継承を繰り返しましたが経営は上手くいかず、100年以上が経ち、ジョースト・ファミリーの、ダッジー・ジョーストが買収します。畑の経験があったジョースト氏の復興により、1985年、再出発のファーストリリースを果たし、人々から祝福されます。特に、18、19世紀に人々に愛された神話的な知名度を築き上げた甘口ワイン、”ヴァン・ド・コンスタンス”の再生は広く称賛されました。その後もジョースト・ファミリーによって約20年に渡り、様々な賞を取り続け、2012年よりフランス、ボルドーのCh.AngelusとCh.Cos d'Estournelの元オーナーのジョイントベンチャー、Anwilka Vineyardsと合併し、更なる飛躍を遂げています。
所有の畑は標高70~343mの間に位置し、そのほとんどが南東、もしくは東向きの傾斜のある畑で、日光に当たり過ぎない為、酸に富んだ冷涼感を保つブドウを作ることができます。また海からもわずか10kmという距離の為、常に海から冷たく強い風が吹く為、病害に侵されにくく、凝縮したブドウができます。