地方:
南ローヌ, フランス
設立:
1851
所有者/生産者:
ローラン・シャルヴァン
総面積, 総生産量:
24 ha, 100,000 bottles bottles
気候:
ミストラルの吹く乾燥した地中海性気候
土壌:
砂、石灰岩、粘土、一部ガレ・ルーレ
ブドウ品種:
グルナッシュ、その他シャトーヌフ品種、少量のカリニャンとメルロー
栽培方法:
有機栽培
ワイナリーについて:
シャトーヌフにおいて、シャルヴァンは最も素晴らしい生産者、そして最も人気の高い生産者の一人であると言えるでしょう。あまり出来の芳しくない多くのシャトーヌフよりも優れた、非常に素晴らしいコート・デュ・ローヌをそれ相応の量を生産していますが、それでも生産量は多くはなく、シャトーヌフとしては率直にただ一つのキュヴェだけを造っています。古いドメーヌではありますが、今のように輝き始めたのは、1990年代当時まだ若き20代だったローラン・シャルヴァンが父の跡を継ぎ、彼自身で元詰めを初めてからのことです。
他のシャトーヌフの生産者がアペラシオンの様々な区画にパッチワークのようにブドウ畑を所有しているのに対し、このドメーヌとブドウ畑は全てシャトーヌフの北のエリアにあり、多くは北向きの斜面に広がっています。シャルヴァンは自らの手でブドウ畑の世話を行い、有機栽培を実践しています。醸造所では、彼は不干渉主義であり、かつ伝統主義者。つまり、100%コンクリートタンクで醸造及び熟成を行い、全房を用い、自然酵母を使用し、その他の添加物を加えないのはもちろんのこと硫黄(酸化防止剤)も殆ど用いず、抽出も必要最低限に押さえます。
ローラン・シャルヴァンは好んで自分のワイン造りのプロセスがいかにシンプルであるかを語ります。元々ワインというものは、シンプルなものなのです!ワインは複雑で、ヴィンテージをそのまま表現して毎年毎年変化もします。とは言うものの、そのワインはいつも力強い果実の香りを放ち、その果実味は職人の手によるものに間違いないよく熟した完璧なタンニンと共にミネラルのクールなフレッシュさによりバランスされています。シャルヴァンは、シャトーヌフの新世代の一員と言えるかもしれませんが、しかし彼はモダンなエノロジスト(醸造コンサルタント)優先の手法は避けてきました。ボワ・ド・ブルサンのジャン-ポール・ヴェルシノと同じように、伝統的な手法にこだわり続けてきたのです。そして、そのこだわりが素晴らしく美味しいワインとなって私たちに届くのです。シャトーヌフにおいて、いや世界中で、これほどパーソナリティ、エレガンス、複雑さを併せ持ったワインは殆どないでしょう。