持ちにくいうつわ
  このうつわは以前「ようび」で、あえて飯碗への意識を喚起するために作った「持ちにくいうつわ」です。不思議ですが随分気に入っていただけました。

  普段使いのうつわには扱いやすさも必要です。
たとえば、お椀の口の部分(口造り)が反った「端反(はぞり)」という形があります。口当たりが優しく、飲み易いことが特徴です。見た目も上品ですね。シャープな美しさがあります。
ところが、造形の美しさを追求するばかりに口造りをとがらせて制作してしまうことがあります。
先端が薄くなりますので小さな欠けが生じ易く、結果、洗うたびに「ノコギリ状」になってしまい、大切な口当たりがだいなしになります。
「端反」だけではなく、普段使いのうつわには口造り形状にも注意を払いたいものです。
       
[colse]