求々草:テーブルマット・45×30cm・三角屋|和食器の愉しみ・工芸店ようび|夏の酒膳

夏の酒膳

 目に涼やかなすだれのテーブルマットは、求々草という名称ですだれ屋さんのお仲間が呼んでいる材料で、ずい分昔から中国の輸入品だったそうです。仲々に風情のある茎色なのと、古くなっても汚くならなくて美しい色に変化するので、水洗いしながらしっかりお使いいただけます。

 双魚形の向付は村田森さんの作品です。古染付のデザインで、いろんな方が写しをつくられ見馴れた感じがございますが、背開きの形をお皿にするなんてすごい発想だと思います。窪みのつけ方がよく大変盛り心地のよいものです。伏原博之さんのみどりの土器皿が仲々によく似合っていると思います。八月に入ってますます油がのって美味しくなった鱧の湯引きが映えて美しく、お酒が進みそうです。

 ガラスの徳利は、一昨年からお願いしている作家西山芳浩さんのもので、少し重目ですがバランスが良く、ガラス質がなめらかで次ぎやすい酒器です。

 中村孝子さんの箸置は、透明と白ガラスを重ねて丁寧に作ってあり、実物を見ていただくとお手間がかかっていることがよく解り手にとってみても好もしいものです。

工芸店ようび 店主 真木
京焼:呉須絵波千鳥紋猪口・伏原博之