染付:菊花文輪花5寸深皿・藤塚光男|菊のうつわ

菊のうつわ

日本の花と言えば、桜と菊。

菊の季節の秋は、冬の準備期間。厳しい冬への備えを促すように、吹く風が次第に冷たく感じられ、空気が凛と澄んでいきます。日の短さを実感するころは、菊の花たちが美しく咲き競うころ・・・。季節のお裾分けに、野の菊を摘んで食卓へ飾るもよし、菊を模した愛らしいうつわで秋を演出するもよし。週末は、たっぷり秋を満喫してはいかがでしょうか。

今回は、菊の形のうつわを集めてみました。

いつかは乾山

乾山写し
京焼・乾山絵替菊文平向付・伏原博之

乾山絵替菊文平向付

 乾山をめざしてきめ細かい気遣いを重ねつつやっとここまで辿り着いた感があり、肩の力の抜けた気持ちのよい菊文様の向付が仕上がりました。ぐじの一塩のうす造りや焼き物一切れ、時には果物や秋のきんとん菓子といろいろに活躍することでしょう。

 潤色の盆にのせてみました。お料理屋さんでは黒が尊ばれ、殆んど黒の盆が常識のようになっていますが、潤(うるみ)色はのせたものがとてもやさしげに見え、全体がやわらかな雰囲気になることを、改めてこの器をのせて感じました。

工芸店ようび 店主 真木
菊花活花図6寸皿・藤塚光男

渕金長石釉菊皿・有光武元

重陽の節句(菊の節句)の頃の普段着のコーディネイト

 菊の季節には、器でその雰囲気(色や型)を楽しみよろこびます。これは日本の食の中の大変貴重な文化ではないでしょうか。入れるものは今が旬の鯖、これは魚料理を専門とする店の料理長が用意して下さったもの、やはり切り口の処理は素人の出来ないものだと感じます。穂紫蘇や芽紫蘇などのつけ合わせも添えていただきました。

 菊型の平向はこの季節でなくてもお使いやすい形状で、お料理だけでなくお菓子皿のようにもお使いいただけると思います。小皿は菊を連想していただける色、箸置も光琳菊を使ってみました。

  後一点は、菊花と秋草をアレンジした活花の紋様の染付ですが、古染付にも古伊万里にもありそうな紋様で、藤塚さんらしいお皿です。こんな時は他の器との取り合せによって季節や趣意を強調します。

工芸店ようび 店主 真木
長石釉菊中鉢・有光武元

菊菜と菊の花の三杯酢とこのこ(ばちこ)の火取り

 菊の花は十月末から十一月が本当の季節ですが、早くから出過ぎていて十一月になると季節外れのようです。でもやはり菊の皿など今の時節が一番美しく見えます。これは大ぶりの向付ですが、この様に底の広いものは八寸的にお使いになっても新鮮です。

 箸置は私の家に古くからあった京焼の光琳菊を伏原博之さんに写していただきました。京焼のやわらかな色と渕の緑と紫が効いています。

 正木春蔵氏作の清よごし手の盃、中村恵子さんの朝鮮唐津の徳利で粋にたのしみます。

工芸店ようび 店主 真木
色絵菊形小皿・伏原博之|菊のうつわ

白磁:白磁輪花小付・大・水野克俊

白磁:白磁輪花小鉢・碗型・水野克俊

京焼・色絵菊文四方小皿・伏原博之

白磁:白磁輪花小付・小・水野克俊

白磁:白磁輪花楕円小皿・大・水野克俊

白磁:白磁輪花楕円小皿・水野克俊

京焼・乾山写菊型向付・伏原博之|菊のうつわ

渕金長石釉猪口・有光武元

織部焼: 織部4寸菊小鉢・長森慶

長石釉楕円猪口・有光武元

京焼:錆絵菊文平向付・伏原博之

渕金長石釉菊皿・有光武元

呉須赤絵汲出・菊・土山敬司

白磁:白磁菊花7寸皿・水野克俊|菊のうつわ

京焼:色絵雲菊紋銚子・伏原博之

灰釉小判輪花小付・有松進

白磁:白磁菊花皿・水野克俊

灰釉ビードロ小判輪花小付・有松進

皮鯨輪花小鉢・杉本寿樹

白磁:白磁しのぎ深豆皿・阿部春弥

白磁:白磁しのぎ3寸皿・阿部春弥

 片口・菊散らし文・植山昌昭

長石釉楕円菊皿・有光武元

交趾菊葉形小皿・伏原博之

黄交趾菊形豆鉢・伏原博之

京焼:色絵菊形箸置・伏原博之

ガラス:薄皿・菊・青紫15.5cm・d.Tam

粉引菱菊小鉢・有光武元

白磁:白磁輪花楕円小皿・細・水野克俊

 薄皿・菊・白・d.Tam

色絵花月蝙蝠6寸皿・樋山真弓

染付:印判手菊花文3.5寸鉢・藤塚光男

染付:印判手菊花文皿・藤塚光男

陶器:6寸菊花鉢・緑・杉本太郎

菊花文8寸深皿・藤塚光男

白磁:6寸菊花鉢・緑・杉本太郎

 染付ねじり菊皿・土山敬司

秋草・・・

京焼:色絵秋草文平向付・伏原博之

京焼:色絵秋草紋沓型深鉢No.2・伏原博之

色絵秋草紋4寸皿・伏原博之