軽快なおもてなしの料理 一月
おもてなしの料理の中には家族へのもてなしも入っているのです。
日常の中で、時にはいつもと違う発想でちょっとごちそうをと思うのは愛情であり、作る側にもいただく側にもたのしいことに違いありません。
いつもとは少し変えてその季節らしい器を出してみる、同じものでも切り方を変えてみる。いろいろとこまかな工夫があれば料理は生き生きとするのです。
この頃はおとりよせブームとかで主婦が何から何まで作らなくても美味しいものが入手可能です。少し手間をかけ、しっかり作ったものと市販のものの組み合わせで軽快におもてなしの方法を覚え、あまり負担にならないようにすれば時々やってみたくなるのではないでしょうか。
薄手で可愛らしい丸の三段一蓋の重を作ってみましたが、あまり人気者にはなりませんでした。いつも机の上に置いてクッキーやチョコレート、干菓子を入れたり時にはおすしを盛ったりとさまざまに使っている私にはどうしてかと思うことしきりでした。
この度、お正月を少人数でお楽しみの方が多いと聞き、一人分ずつのおせちを盛ってみてはと思いました。画面でお客様にお楽しみいただきたいと、京都の辻留さんにお願いして盛っていただきました。一人重とは仲々に新鮮で、御二人の方などきっとたのしんでいただけると思います。二段一蓋、三段一蓋とお人数によって重ねていただいて、双鶴紋金銀箔の蓋をのせると正にお正月の気分です。
よく入るけれど小さめのお椀と併せて可愛い一揃いになりました。この椀はお餅の入った御雑煮がたっぷり入ります。小ぶりなのによく入る椀は狭い空間には大変有効なものです。
大阪には注文で作っていただくお店は少なくなっていますが、数少ないその内の一つ、高麗橋の菊寿堂さんにお願いして、毎年お正月用に柚子まんを作っていただいています。年末に買っておいてお正月に蒸し器でふかしていただきます。柚子の香りが一気に立ちふっくらと暖かいおまんじゅうは美味しい美味しい。味の良い餡が入っています。
銘々皿は八角皿。守田漆器さんの作品です。殆んど手づくりの素地で少しお高くなってしまいましたが、大きさもちょうどお菓子を受けとめてくれ、汲出も茶托もたいていは丸なので変化がつきます。黒には書き詰めの梅の茶碗、朱には京焼き(伏原博之作)の落ち着いたのを合わせました。茶托はごく薄い目はじきです(守田漆器製)。
黒の角皿は以前お出しして御好評をいただいておりました銘々皿(奥田志郎作)で、使いやすく何気なく、それでいて中のものの存在をくっきりとさせるお皿でございます。お正月らしく扇面ちらしの京焼の茶碗を合わせてみました。金箔を貼って華やかになった拭漆の茶托を合わせています。
黒筒椀・十文字
小さめの筒椀は八分目で250ml入ります。小ぶりな雑煮椀や少し上等なお吸い物に。
奥田志郎
48,400円
錫銚子・鍍金透彫宝相華唐草文蓋
ため息が出るほど美しい・・・。
ゆり工房・高谷信雄
140,800円
朱引盃
もともとお茶の道具として作ったものです。
奥田志郎
12,100円
祝箸
新年の祝いの膳に添える祝い箸用の箸袋です。
澁谷利兵衛商店
264円
潤尺2×8.5寸角切脇取盆
ハレの日のお膳には、こちらのお盆がお勧めです。
奥田志郎
55,000円
黒角銘々皿
お茶菓子をいただくのにちょうど良い4.5寸の角皿です。
奥田志郎
7,700円
黒八角皿
ケーキをのせても素敵です。
守田漆器
20,790円
色絵扇面散らし汲出
お正月にぴったりのおめでたいものを作っていただきました。宝尽くしです。
伏原博之
16,170円
赤絵梅書詰文汲出
店主が「見込みまでたっぷりと梅を描き詰めた方がかわいい!」とうことで、九谷美陶園さんに別注させていただきました。
九谷美陶園
3,850円
金箔欅四寸二分筋目茶托
決して「派手」ではありませんので、ハレの日にも、普段使いにもお使いいただけます。
奥田志郎
12,430円
拭漆竹フォーク
フォークの片側は、すーっとケーキが切れやすいように、刀状にカットされています。竹だからこその薄くしなやかなフォルムです。
奥田志郎
3,630円