【一汁一菜】お味噌汁中心の食事 小芋、薄揚げ、葱
奈良国立博物館前に「下下味亭」というごはん屋さんがあったのを覚えていらっしゃる方もあると思います。そのお店の一汁一菜は絶品で、何とか記録に残すために本にしたいと思っているうちにごはん屋さんは止めてしまわれました。
さまざま思い起こしながら少し私の想いも入れつつ、お味噌汁を中心とした食事の基本、一汁一菜を始めてみたく思います。
工芸店ようび 店主 真木
最近はダイニングキッチンが多いせいでしょうか、あまり使わなくなりました蓋付のお茶碗を、気分をかえて使ってみました。蓋をお漬物皿にしていただいて、少し昔に帰ったようにたのしんで下さいませ。
この赤絵の網目のお茶碗は、修善寺のあさば旅館様のご注文で作らせていただいたもので、三度もやりなおしてやっとお気に入っていただいたのでした。従って残り十客のみでございます。
お味噌汁は、具材は小芋とお揚げとお葱、お味噌は信州味噌と白味噌が半分ずつです。朱の4.3寸の碗は通常の汁椀より少し深く、いつもは飯椀としているものです。お芋のようなものを入れるのには安心感があってよいのではないでしょうか。
萩の角皿には合鴨ロースをのせてみました。しっかり油を出してかたくならない様に気を付けながら中までしっかり火を通し、さっぱりと仕上げてみました。香料は生姜と八角を少々、お酒と砂糖と、みりんを少々、お醤油のたれです。つけ合わせはセロリです。
おつけものは、「秋茄子は嫁に食わすな」と言われた(今こんなことを言ったら叱られます)ほど美味しくなった、中長のお茄子のおつけものです。福森さんの片口に盛り付けました。
工芸店ようび 店主 真木