フリーエディター／ライター
藤原 綾さん
フリーエディター／ライター。
出版社での女性誌編集部を経て、2007年にフリーの編集者として独立。
以後、『sweet』や『SPRiNG』などの女性誌、コレクションブランドからストリートブランドのムック本や
カタログのビジュアル制作を手掛けるなど幅広いジャンルで活動中。手掛けた作品は数百冊に及ぶ。
緩んだ気分と体をファッションで立て直す！
やっと少しずつお出かけムードが戻りつつありますが、皆さん冬のファッションのご準備はいかがですかー？
ここのところ、アパレルでもルームウェアやワンマイルウェアなど、かな～りリラックス感高めの展開が続いたこともあって、そろそろエッジが効いたアイテムをコーデに加えたくなりません？
私もリモートワークが続いて、すっかりゆるゆる気分。シルエットもトレンドはオーバーサイズだし、このままだと体のラインも危うくなりそう……。
そこで、この緩んだ体もファッション心も立て直すために、体のラインをやや強調したり、ハードな素材を使ったり、ちょっと背筋が伸びるようなアイテムを取り入れてみてはいかがしょう？
私もここにきていい加減ヤバい！ ということで、ウエストインでお腹回りを意識するようにしたり、スキニーで脚のラインを強調したりと、自分の体を見直し始めました。
ファッションもさすがにゆるゆるにも飽きてきたところ。ピリッとしたくせのあるアイテムで、コーデに勢いとメリハリをつけたい！ 一日中ルームウェアでだらだら仕事をしてしまうこの生活も立て直したい！
https://quotecatalog.com/
ということで、そんな今の気持ちにフィットするのが、BLANK NYC(ブランクニューヨークシティ)というNYのブランド。
2007年にEmmy LauridsenとLeigh Brownが立ち上げ、スタッズ付きのスキニーデニムが一躍大ヒットとなりました。
デザインの豊富さと快適な履き心地、計算された美しいシルエットで、デニムへの厚い信頼が寄せられリピーターがわんさか。最近では、デニムに似合うアウターや、素材を変えたボトムなどにも展開を広げ、多くのファン心をわしづかみにしております。
見た目はパンキッシュでミニマル。ゆるいスタイルに一枚加えるだけで、引き締まった印象に。気持ちを引き締めるためにも、スタイリングを参考にしながら一枚コーデに加えてみてはいかがでしょー？
01. スキニーデニムできれい目なメリハリコーデが完成！
BLANK NYCを着るなら、まずおさえておきたいのはデニム。もともとデニムがヒットしたブランドだけに、そのシルエットの美しさはセレブたちのお墨付きです。
絶妙なウォッシュ加工をほどこしたスターバーストクーパージーンは、ストレッチ性が高くデニム特有の固さを感じさせない履き心地。
股上は浅すぎず深すぎず、違和感なくすっきりと着こなせます。シンプルなデザインで、どんなアイテムにも合わせられるので、定番のスキニーとして一本あると便利です。
タイトなシルエットなので、レギンスがわりに使ってもOK。レギンスよりもラインが出ないので、ダイエットが成功するまではスキニーに頼るのもあり！
今回は、体のライン出していきましょう月間なので、ボトムはタイトに仕上げて、トップスにボリュームを。
ゆるっとしたシルエットの厚手ニットは、程よい丈感でウエスト回りはすっきり。もこもこのボアジャケットでさらにボリュームを出して、シルエット全体にメリハリをつけるのが正解！
全体がカジュアルなので、足元はきれい目に仕上げるとバランスよく整います。シンプルなスエードパンプスで、スキニーから繋がる線の細いラインを作って、トップスはボリューミィ、ボトムは足元までタイトに仕上げ、ハードさのなかに女性らしさを感じさせるのが◎。
02. ビーガンレザーパンツをとことんメンズライクに着こなす！
様々なシルエットで展開しているビーガンレザーシリーズ。中でもスポーティなジョガーパンツは、素材とシルエットの意外性ある組み合わせが魅力。程よい光沢感がリュクスな雰囲気を漂わせます。
ウエストや足首はゴム仕様で、ジョガーパンツらしく履き心地は楽ちん。ウエストは紐でサイズ感を調整することも可能です。両サイドにもバックにもポケットがついているのも嬉しいポイント。一見ハードな印象ながらシルエットはゆるいので、強くなりすぎずカジュアルに着こなすことができます。
主張は強いもののシンプルなデザインなので、実は着回し力も大！ 柄物や派手な色が苦手で、どうしても地味なコーデになってしまうという人に、ぜひぜひおすすめしたい一本です。定番スタイルの中にこのパンツがあるだけで、一気にこなれた印象になります。
例えば、シンプルな白スウェットに合わせるだけでも、ちょっとエッジがきいて、ラフ過ぎないスポーティスタイルが完成。足元は、ビーガンレザーの強さをいかして、ゴツいレースアップブーツを選びました。重心を下にもってきつつ黒で固めることで、細見え効果にも期待大。
アウターはユニセックスのボアジャケットをざっくり羽織って、メンズライクを意識。仕上げにキャップを乗せれば、ゆるすぎないスポーティなモノトーンスタイルのできあがり！
03. ピンクのもこもこジャケットはサロペットで甘さ控えめに！
なめらかなエコファーを使ったジャケットは、その名も、アップタウンガールジャケット。
私もこのタイプのジャケットを持っていますが、ショート丈のトップスやハイウエストボトムのとき、かなり使えます！
長すぎず短すぎないジャスト丈で、パンツにもスカートにも似合うけど、ピンクだったら甘さを抑えるためにもパンツスタイルをリコメンド。
今や当たり前となったエコファーは、柔らかくてぬくぬくとした触り心地。どうしても真冬は厚手のものが多くてごわつきがちだけど、このジャケットは丈感がすっきりしていて、気負わずカジュアルに羽織れるのも嬉しい特徴です。
ジャケットの襟にもボリュームがあるので、中にニットを着るならUネックやクルーネックを。タートルでも問題ありませんが、やや重く見えるのでプレーンなUネックニットを選ぶと首回りに程よくヌケ感が出ます。
デニムとの相性もいいけど、ピンクの甘さをぐっと抑えるなら、大胆にビーガンレザーのストレートパンツを。ニットはウエストインで、脚長効果を狙いましょ。
足元は、ジャケットの甘さとパンツの辛さを中和してくれるバイカラーのブーティ。女性らしさがありながらシャープな印象もあるので、全体を整えるのに最適です。
04. デニムとの相性が良すぎるキルティングジャケット
最後に、メンズライクなキルティングジャケットをご紹介。キルティングジャケットというと、スタイルがほっこりしてしまいがちだけど、さすがはBLANK NYC。首回りのディテールやステッチワーク、ボディの切り替え、そしてややオーバーサイズのシルエットと、随所に工夫を凝らして、どこか凛々しい印象を感じさせてくれます。
前を開けて着てもいいけど、上ボタンまでしっかり留めてトップスライクに着ても◎。
“チャイティージャケット”という名の通り、柔らかなミルクティーカラーで、ボタンはあえて落ち着いた色味の控えめな光沢感のものを使用しています。
そしてこちらのお色味、デニムと素晴らしく好相性。デニムブランドとして立ち上がっただけあって、デニムと合わせやすいアイテムが揃っているのもブランドの特徴です。
今回は先日ご紹介したNACHU＆DIARYのサロペットをセレクト。インディゴなら大人っぽく、ライトインディゴなら元気な印象に仕上がります。オールインワンは、アウターの丈の長さを問わないので楽ちんです。
中に合わせるニットは、主役アイテムを邪魔しない、ジャケットと同系色のシンプルなベージュのニットを。
足元はデニムとも相性のいいマーチンのレースアップシューズ。深みのあるワインレッドが全体のゆるいカジュアル感をぐっと締めてくれます。
今回はBLANK NYCを取り上げてみましたが、気になるアイテムは見つかりましたか？ 存在感の強いアイテムは、リモートワーク続きで停滞していたおしゃれ心をきっと刺激してくれるはず。ここから寒さは本番に突入！ 毎日のファッションで、わくわく感を高めてまいりましょー！