V::loom 山崎 亨 interview balcone di guji 虎の穴vol 9

balcone di gujiと縁のあるブランド、デザイナーに迫ってきた虎の穴シリーズ。

vol9に当たる今回はV::loomです。

ここで、V::loom? V::roomの間違いでは?

と思われた方、流石でございます。

以前までbalconeで取り扱いさせていただいていたのはV::room BLACKというラインでした。
今回新たにV::loomがスタートするという事で、デザイナーである山崎 亨氏にお話を伺うことに。


バイヤー 高階(以下、高階):では、よろしくおねがいします。

デザイナー 山崎 亨氏(以下、山崎氏):よろしくおねがいします。

高階:まず初めに山崎さんがブランドを始める前のお話を伺ってもいいですか。

山崎氏:当時、学生だった1989年からずっとニューヨークに住んでいまして、1993年に自分の会社をNYで立ち上げて以来ずっとアパレル関連の仕事をしています。

初期はデッドストックのスニーカーを探し回わっていたり、日本の主に地方セレクトショップのバイイングや、逆に日本ブランドをアメリカ向けに紹介するショールームの運営、それから自分のブランドの立ち上げと、アパレル内での買う仕事、売る仕事、作る仕事を一通り経験させてもらっている感じです。

高階:ニューヨークを拠点に活動されていたのは当時から存じ上げていたんですが、内容は多岐にわたっていたんですね。
そういえば何故ニューヨークだったんですか?

山崎氏:それはやっぱりメジャーリーグですね、元々スポーツ観戦が好きだったので。

高階:なるほど!そういう理由があったんですね。


高階:では、そこからV::roomをスタートした経緯もお願いします。

山崎氏:日本ブランドのアメリカ向けショールームを1999年にスタートし、比較的直ぐにBARNEYS NEW YORKやMaxfield等とお取引させていただけたりはしたのですが、その頃はまだ日本ブランドに注目が集まるような時代でもなかったですし、仮に気に入っていただけても、主に日本とアメリカのサイズ展開や価格差が原因でなかなかオーダーに繋がらない事が多くありました。

高階:確かに日本ブランドが海外に打って出るという流れは今より少なかったですよね。

山崎氏:そこできちんとアメリカのマーケット感に合うブランドコンセプトを提示する必要性を感じ、自前で始めたのがV::roomです。

高階:なるほど、そういう想いがあってスタートされたわけなんですね。
では、山崎さんが考えるモノづくりに対してのこだわりってどういうものなんでしょうか。

山崎氏:基本的に僕自身が好きなモノは、普通の服で、でも普通じゃない何か特徴を持っている服。表現が難しいのですが、そんな感じでして、目立つわけでは無いけど、他との差異が感じてもらえる何かを持ったモノをずっと作り続けたいと思っています。

高階:今回のV::loomのラインナップを見てベーシックだけど『特別な何か』があるという感じがアイテムからも伝わってきました。


高階:素朴な疑問なんですが何故カットソー、ニットがメインのラインアップになったのでしょうか。

山崎氏:V::roomを始めるちょっと前から、日本の、特に和歌山で作られる生地の特殊性が気になっていまして。
所謂日本製と言うイメージとはかけ離れた、とても創造的で実験的な、良くも悪くもすごくラフな生地作りにトライされていて。

良く人に話すのですが、和歌山は日本車みたいなしっかりした感がまったくなくて、ランボルギーニとかイタ車っぽいな、と。
それがとても魅力的に思えまして。

その頃既にジャパンデニムにはフォーカスがあたり始めていた時期だったのですが、アメリカマーケットに、アメリカでは作れないTEEを提案したいと思って、日本製カットソーのブランドとしてV::roomを始めました。

高階:当時ジャパンメイドなのに発信はニューヨークというのが珍しいというか、新しい!と感じたのを覚えています。

山崎氏:ありがとうございます、確かに当時はそうだったかもしれませんね。

高階:今回新たにV::loomを展開するに至った経緯も伺いたいです。

山崎氏:過去のアメリカ(日本もそうですが)はある意味大量生産=大量消費を基本コンセプトとして経済を廻している国だったと思うのですが、この10年位で環境をとりまく状況も大きく変わってきており、個々のビジネスホルダーもサステナビリティに本腰を入れて対応すべき時代になったと考えています。

高階:確かにそうですね。


山崎氏:その流れで、ここ数年、V::roomでもリサイクル糸等を使っての生地開発実験を積極的に行っていたのですが、やはり質感部分では絶対的にバージン素材よりリサイクル素材は劣る部分があるんですね。

質の劣化はうちとしてはブランドコンセプトとしてどうしても受け入れがたい事で。。。。

高階:クオリティの低下はブランドにとって死活問題ですよね。

山崎氏:そこで弊社としては根本的な考え方として、生産上の資源の無駄の排除=サステナブルと言う考え方で、カットソーだとどうしても避けて通れない、生地作成→パーツ裁断においての最大30~40%の面積の生地ロスを無くし、ニットでのパーツ作成により糸ロスを10~15%程度まで抑える事を念頭においたモノづくりをスタートさせたのが、今回のV::loomの基本コンセプトです。

高階:良いものを継続して作りつつ、環境への配慮も、という感じですね。

山崎氏:これに加えて、V::roomより更に高品質の素材を使用することで、ユーザーに高い着用満足度を感じてもらえ、大切に長く着てもらえるクオリティの具現化を目指しています。


高階:これまでのV::roomも勿論良かったんですが、実際にこうやって新ラインのアイテムに触れてみるとさらに上質な感じになっているのが良くわかります。
タグにも細かく素材の産地などが明記されているんですね。

山崎氏:そうですね、手に取っていただいた方にもこのアイテムの細かな情報を共有することで、安心感を得ていただければ、という考えのもと付けています。

高階:こういう誠実な部分もブランドが長続きする秘訣なんでしょうね。
ちなみに2022FWシーズンは実店舗で取り扱いがあるのはgujiだけという事だそうで。

山崎氏:今季オンラインでの取り扱いは他社さんもあるんですが、実店舗ではgujiさんだけですね。

高階:ありがとうございます。実際に見て触れて頂けるのは現状、弊社だけなので皆様是非、店頭の方に来ていただいて。(笑)

ちょっと話は変わりますが、僕達gujiに対してはどういうイメージをお持ちでしょうか。

山崎氏:gujiさんが提案する大人の男に最高の満足を提供するというコンセプトは、まさにV::loomの哲学であり、オフシーンでの勝負服という発想で展開していただけることを非常に嬉しく思っています。
「色」「艶」「夜」というキーワードを エッセンスとして、様々なブランドをセレクションされていると思いますが、その根底には品位を感じます。

今回のV::loomのスウェットやサーマルは、他ブランドにない高級感を追求していますので、勝負をするという意味合いもありますが、さりげなくモテる普段着としてgujiさんの上質なお客様に気に入ってもらえると確信しています。


高階:僕たちもお客様に気に入ってもらえると確信してますので、しっかり良さをお伝えしていきたいと思います。

山崎氏:引き続きよろしくお願いします。

高階:本日はどうもありがとうございました。

山崎氏:ありがとうございました。



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