2023.10.25

Joshin 試用レポート

究極の"音質特化"ワイヤレスイヤホン Noble Audio『Fokus Prestige』をレビュー!

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Noble Audio 完全ワイヤレス Fokus Prestige

ワイヤレスでここまでの音が出せるのかと毎度驚かされる Noble Audio「FoKus」シリーズに、これ以上ないゴージャス仕様の『FoKus Prestige』が登場!
かなりの高級モデルですが、ジョン・モールトン氏が手がけるこれ以上ない極上のサウンドに特注の精密加工ボディと、ファンにはたまらない仕上がりとなっています。
早速こだわりのデザインをじっくり見て、現時点のワイヤレスイヤホン最強クラスであろう音を堪能しましょう。ライター:もあ

Noble Audio『Fokus Prestige』

  • Noble Audio「Fokus Prestige」
    Noble Audio「Fokus Prestige」
  • セット一覧
    セット一覧
セット内容 本体、充電ケース、ポーチ、イヤーピース(ノーマル:S/M/L、ダブルフランジ:XS/S/M)、充電用USBケーブル(特別仕様)、USB Type-C延長アダプター、ユーザーズガイド、クイックスタートガイド
質量(約) 8g(片方)
対応コーデック SBC/AAC/aptX/aptX Adaptive(上限:48kHz/24bit)

ノイズキャンセリングを始め、便利な機能を持つ完全ワイヤレスイヤホンが次々と発売される中、"圧倒的高音質"を武器に勝負に出た Noble Audio「Fokus」シリーズ。
カスタムIEMを無線化する」をコンセプトに、ずば抜けた解像度、自然な音の広がり、生々しい楽器の音など、高級有線イヤホンでしか聴けないはずのサウンドを当たり前のように鳴らし、多くのオーディオファンを驚愕させました。

今回登場した『Fokus Prestige』は、シリーズ最新モデル「FoKus Mystique」をベースに、内部構成を再設計してさらなる高音質を実現した、究極の“音質特化”ワイヤレスイヤホン。FoKus Mystiqueの試用レポートはこちら
ドライバーユニットはKnowles製のBAドライバー2基と8.2mmのダイナミックドライバー1基を組み合わせたハイブリッド構成です。
ドライバーの構成は従来のFoKusシリーズと全く同じですが、ジョン・モールトン氏による再チューニングで音質にさらなる磨きをかけて、従来モデルとは異なる系統の高音質を実現しています。

言わずもがな、ノイズキャンセリングや防水性能、ワイヤレス充電などの便利な機能は非搭載。
従来モデルからマイク性能が向上し、通話品質や周囲の音を取り込むヒアスルー機能の性能はよくなりましたが、やはり「音質以外こだわらない方向け」であることは間違いありません。

精密加工による唯一無二の木製ボディ

  • 唯一無二のゴージャスな外観
    唯一無二のゴージャスな外観
  • カラーはブルーとブラックの2色
    カラーはブルーとブラックの2色
  • 1点ごとに模様が異なるデザイン
    1点ごとに模様が異なるデザイン
  • 形状は従来モデルを継承
    形状は従来モデルを継承
  • 耳穴にフィットする凹凸
    耳穴にフィットする凹凸

イヤホン本体と充電ケースは、スタビライズド・ウッドを採用した特注デザイン。
カラーバリエーションはブルーとブラックの2色から選べます。
※スタビライズド・ウッド:着色した樹脂(レジン)を浸透・硬貨させることで安定化と強度の向上を図った木材

幻想的なマーブル模様は、同じものが世界に1つしか存在しない唯一無二のデザインとなっていて、所有欲をこれでもかと刺激します。
FoKus Mystiqueもフェイスプレートに1点1点異なる模様が入っていましたが、オーダーメイド感は全面デザインの異なるFokus Prestigeの方が強めです。

  • FoKus PROと大きさを比較
    FoKus PROと大きさを比較
  • Fokus Prestigeがひと回り大きい
    Fokus Prestigeがひと回り大きい
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    同じ形状でもかなり印象が変わります

FoKus Mystiqueとほとんど同じ形状の「FoKus PRO」と並べてみると、形状は継承してサイズはひと回り大きくなっているようです。
ノズルは一般的な円形なので他のイヤーピースに付け替えもできますが、従来モデルと比べると少し太くなっているので、サイズが合いにくいものもありそう。

本体内側の凹凸が特徴的なこの形状は、カスタムIEMメーカーであるNoble Audioが膨大な耳型のデータを元に抜群のフィット感を追求して作り上げたもの。
重さは片方約8gと他の小型イヤホンと比べると少しあるように思いますが、実際に装着すると高いホールド感で想像以上に軽く感じ、長時間付けていても耳が痛くなりにくいです。

カスタムIEMメーカーならではの安定した装着感

  • ブルー装着イメージ
    ブルー装着イメージ
  • ブラック装着イメージ
    ブラック装着イメージ
  • ホーン形状とダブルフランジ型のイヤーピースが付属
    ホーン形状とダブルフランジ型のイヤーピースが付属

FoKusシリーズは、耳穴全体をしっかり塞ぐイヤモニによく似た装着感で、これまで多くのイヤホンを使ってきた筆者が個人的に「耳への収まりの良さトップクラス」だと思っているイヤホン。
とにかくホールド感が高く、柔らかなシリコン製イヤーピースでも落としそうになる心配をしたことがありません。
少しサイズアップしたFokus Prestigeでも変わらず、頭を強めに振ってもズレる気配は全くナシ。
ただ装着時の耳からの飛び出しは増したので、ふとした時に触れないよう注意です。

イヤーピースは一般的なホーン形状のものと、カップが傘のように2層に重なったダブルフランジ型がそれぞれ3サイズ付属。
耳栓のように耳穴を塞ぎ、長めのノズルが耳穴の奥まで届く形状なので遮音性はかなり高めですが、ダブルフランジ型のイヤーピースを使うとさらに向上します。

本体で約10時間の連続再生が可能

  • ゴージャスな特注木製ケース
    ゴージャスな特注木製ケース
  • フル充電時 約10時間の連続再生が可能
    フル充電時 約10時間の連続再生が可能
  • 充電用USBケーブルは特別仕様です
    充電用USBケーブルは特別仕様です
充電ケース質量(約) 58g
充電時間(約) 1.5時間
連続再生時間(約) 9〜10時間、充電ケースで約2.5回充電可能(※音量50%時)

BluetoothチップはベースとなったFoKus Mystique同様 Qualcomm製の「QCC3040」ですが、バッテリー容量の増加とアンテナなどの内部回路基盤の見直しで、フル充電時は約9〜10時間の連続再生が可能となりました(※音量50%時、FoKus Mystiqueは約7.5時間)

付属の充電用USBケーブルはUSB Type-Cに見えますが、先端が少し長くなった特別仕様です。
USB Type-Cケーブルでは端子の奥まで差し込めず充電できないことがあるので、その際は変換ケーブルを使いましょう。

ケース内はノズルを収める場所が広くて本体を取り出しやすくなっていますが、価格的に万が一落としてしまうとシャレにならないので、移動しながらの出し入れは控えたいです。
中央にある「リセットボタン」は、端末と上手くペアリングできないときや、他の端末に接続しなおす時に長押しします。

周囲の音を自然に聞く外音取り込みモード

  • マイク性能の進化で通話品質が向上
    マイク性能の進化で通話品質が向上
  • 装着時はノイズキャンセリング機能がなくても音楽に集中できるほど、遮音性がすごく高いです。
    意識しないと電車のアナウンスは聞き逃しがちで、イヤホンを付けたままではレジでの自然な会話も難しいレベルなので、周囲の音を取り込む「ヒアスルー機能」は重宝します。

    Fokus Prestigeはマイク性能の向上でヒアスルー機能と通話時の音声がさらにクリアになりました
    FoKus Mystiqueのヒアスルー機能よりも風切り音が目立ちにくくなり音声がしっかり際立っていて、イヤホンを取り外すことなくスムーズな会話ができます。
    音質しかいらないと思っていても、やっぱり便利な機能で使えるシーンが増えるのは嬉しいですね。

【音質レビュー】深い低域とクリアな中高域でどのジャンルも聴きやすい!

  • 端末とペアリング
    端末とペアリング
  • 本体正面がタッチセンサー
    本体正面がタッチセンサー

充電ケースを開くと、本体にライトが点滅してペアリングモードになるので、接続端末のBluetooth設定で「Noble FoKus Prestige」を選んで接続完了。
イヤホンを装着した際に電源が入っていないことが時々ありますが、ケースを空けてから電源がオンになるまで4秒ほどかかるため、4秒以内に取り出すと電源がオフのままになってしまうよう。
装着したまま本体中央を長押しすれば電源がオンになり、そのまま音楽が流れ始めます。

従来モデル同様「TrueWireless Mirroring」にも対応していて、バッテリーの片減りの心配はありません。
※ 左右どちらかのイヤホンが端末とBluetooth接続し、もう片方がミラーリングして同時接続を実現する技術。
片方のイヤホンを外した時には素早く接続が切り替わり、途切れることなくそのまま音楽を楽しめる。

本体操作方法

音楽の再生/一時停止 右側または左側のボタンを1回タッチ
ボリューム(+/-) 左側のボタンを3回タッチ/左側のボタンを2回タッチ
曲送り/曲戻し 右側のボタンを2回タッチ/右側のボタンを3回タッチ
ヒアスルー(外音取り込み)モード ON/OFF 左側のボタンを長押し(設定固定)

※ 上記の操作方法はデフォルトの場合です。専用アプリでカスタマイズが可能です

本体正面がタッチセンサーになっていて、音楽のコントロールが行えます。
1回タッチする毎に「ピッ」と短く音が鳴るので何回押したか分かりやすく、タッチ反応も良いためスムーズに操作できました。
ヒアスルーモードのオンオフは左側のボタンを長押しで固定ですが、それ以外の操作は専用のアプリから自由にカスタマイズできます。

  • 音の情報量と濃密さがスゴイ
    音の情報量と濃密さがスゴイ
  • AACコーデックでは実力を発揮できないかも
    AACコーデックでは実力を発揮できないかも
  • ワイヤレスでこの音を聴けるのが幸せすぎる
    ワイヤレスでこの音を聴けるのが幸せすぎる

FiiOのデジタルオーディオプレーヤーに接続して、音楽を聴いてみました。

FoKus PRO、FoKus Mystique、Fokus Prestigeは全て同じドライバー構成ですが、それぞれチューニングが異なり音の印象が変わります。
FoKus PROは音の分離感が最もハッキリしていてキレのいい、少し低域寄りの迫力の音。
FoKus Mystiqueは中高域の透明感が際立つバランスのいい高音質、というイメージです。

Fokus Prestigeで疾走感のあるバンドミュージックを聴くと、低域の沈み込みが凄まじくFoKus PRO寄りの音かと思いましたが、クラシックなどを聴くとFoKus Mystiqueよりも音場が広いと感じることも多く、まさに2機種のいいところをかけ合わせたような音。
ボーカルはFoKus PROの方が気持ち距離が近いかなと思いますが、中高域の解像度が非常に高いため楽器の音に埋もれることはなく、声の艶感もしっかり感じられました。

原音を忠実に再生する癖のない音ですが、音の情報量が多くかなり濃密でこれまでのイヤホンでは埋もれ気味だった細かな音の輪郭も逃さず追えるため、全く別の曲に聴こえることもあります。
ただAACコーデックに接続したときは、中高域が抑えられて低域に寄りすぎているように感じ、どこまでも伸びていきそうなくもりのない高域や、音場の広さなどの魅力が上手く発揮できていないように思いました。
AACとaptX Adaptive再生の音の違いは、従来モデルよりさらに濃く出ているように聴こえます。

Dilemma / 上原ひろみ

低域の沈み込みの深さを思う存分味わえる、ピアノ・ベース・ドラムからなるジャズミュージック。
低域の迫力が魅力の大口径ダイナミックドライバーを備えるワイヤレスイヤホンは数多くありますが、Fokus Prestigeの鳴らす低域はどのイヤホンよりも明瞭で、同じような低い音を出す楽器が複雑に混ざり合うこの曲でも各楽器の輪郭をしっかり追うことができました。
どの楽器も作った感のない生々しい音で、曲全体の表現や雰囲気をしっかりと感じられました。

アイノカタチ / MISIA

今回試聴した中で、中高域の解像度の高さと音場の広さをより実感できたこの曲。
ボーカルは目の前より少し離れた所から聴いているイメージですが、サビの高音など聴きたいところをハッキリとくもりなく再生するため、満足度がものすごく高いです。
サウンドは横方向の音場の広さと立体感がしっかりあり、ライブ会場にいるような臨場感あふれる音を楽しめました。

  • 専用アプリではイコライザー設定が可能
    専用アプリではイコライザー設定が可能
  • 聴こえにくい音を補う「パーソナルモード」
    聴こえにくい音を補う「パーソナルモード」

原音に忠実な、どの音楽ジャンルでもキレイに鳴らす音作りなので筆者はオリジナルのまま聴くことが多かったですが、専用アプリのイコライザー設定で好みの音に調整することもできます。
アプリ内には、低音から高音へ順番に鳴る音がしっかりと聴こえているかテストし、結果から聴こえにくい音を補うチューニングがされたイコライザーを作ってくれる機能もあり、筆者の場合は音全体の厚みが増して少し派手めなサウンドになったと感じました。

まとめ

シリーズ始めの「FoKus PRO」が登場したとき、この価格帯ならいい有線イヤホンが買えるよなあ・・・と思いましたが、コードレスで手軽に高音質が聴けるのは想像よりずっと強い。

完全ワイヤレスイヤホンに利便性より音質を求める方も多く、人気となったFoKusシリーズですが『Fokus Prestige』の音の情報量と濃密さは今後超えるものが現れないのではと思うほど極上。
音量を上げても音の崩れがなくバランスを保ち続ける点なども、一般的なワイヤレスイヤホンとは別次元だと感じます。

スタビライズド・ウッド加工の唯一無二なデザインで聴覚だけでなく視覚でも楽しめる、Noble Audioのファンにはたまらない仕様となっています。
ぜひFokus Prestigeで、いつもの音楽鑑賞をより特別なものにしてみてください。 2023.10.25 (もあ)

スタッフが使ってみました

今回使用した音源 ※別カートです

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