2022.06.29
Joshin 試用レポート
ソニーがゲーミングデバイスに参戦!新ブランド「INZONE」のヘッドセット Hシリーズの機能や外観比較
ソニー ワイヤレスゲーミングヘッドセット INZONE H3 MDR-G300-WZ / H7 WH-G700-WZ / H9 WH-G900N-WZ
2022年6月29日、ソニー社からゲーミングギアブランド「INZONE(インゾーン)」が誕生!
ソニーといえば言わずもがな、テレビやイヤホンなどのオーディオビジュアル機器に、未だに品薄状態が続いているPlayStation®5を作っている。
そんなソニーが生み出した「INZONE」…期待しかない。
ここでは INZONEブランドとして初となるヘッドセット3種 H3(MDR-G300-WZ)・H7(WH-G700-WZ)・H9(H9 WH-G900N-WZ)を体験!
ライター:ぴよこ
ソニーからゲーミングモニターとヘッドセットが登場!
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ソニー初のゲーミングギア新ブランド「INZONE」より満を持して登場したのはヘッドセット3種とモニターだ。
これまでソニーが培った「立体音響技術」や「装着の快適性」、「ノイズキャンセリング」技術を武器に作られたヘッドセット3種に、 没入感を高める画質機能に、勝利に貢献する速度機能を持った4K対応モニターとなる。ゲーミングデバイスといえば黒い筐体に鮮やかなLEDライトが煌びやかに光っているイメージだけど、今回登場したヘッドセットとモニターのデザインって、ゲーミングデバイスというよりPlayStation®5感が強い。
PlayStation®5との連携機能も持ち合わせている、と聞けば納得のデザインだ。
さっそくヘッドセットの外観・音を確認していこう。
→ゲーミングモニター INZONE M9の試用レポートはこちら
ゲーミングヘッドセット INZONE H3・H7・H9
ヘッドセットが一気に3モデルも登場したが、パッと見だとどれも白くてとても似ている。
機能の大きな違いとしては「有線か無線か」「ノイズキャンセリング機能の有無」になるかと思う。
3モデルの機能の違いは下記の通り。
INZONE H3 | INZONE H7 | INZONE H9 | |
---|---|---|---|
360 Reality Audio | 〇 | 〇 | 〇 |
ノイズキャンセリング | - | - | 〇 |
イヤーパッド素材 | ナイロン | ナイロン | ソフトフィットレザー |
接続方法 | 有線 | 2.4GHZ/BT | 2.4GHZ/BT |
バッテリー | - | 40時間 | 32時間(NC機能OFF時) |
PCソフトウェア対応 | 〇 | 〇 | 〇 |
Perfect for PlayStation®5 | - | 〇 | 〇 |
リングLEDランプ | - | - | 〇 |
質量(約) | 299g | 325g | 330g |
ドライヤーユニット | 40mm ドーム型(CCAWボイスコイル採用) | 40mm ドーム型(EDCCAボイスコイル採用) | 40mm ドーム型(EDCCAボイスコイル採用) |
敵の方向や距離感が分かる立体音響技術
FPSで遊ぶ場合など、敵の居場所を知るために音の情報が重要になる。
そこでソニーは360立体音響技術「360 Reality Audio」活用し、PCソフトウェア「INZONE Hub」を使って、通常2chに圧縮される音声信号をゲーミング向けの7.1chに再現。
さらにスマホアプリをつかって自分の耳を撮影することで、耳の形にあわせた立体音響の個人最適化も実現した。
H3よりもさらにこだわっているのがH7とH9。
ゲームに含まれる全ての音情報を再現できる振動板形状を採用し、低域から高域まで、ゲーム内の音を余すことなく再生ができる。
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【H7/H9】ストレスフリーな2.4GHz&BT connection
H3は有線接続だが、H7とH9は低遅延2.4GHzワイヤレス接続となる。
音途切れの心配があるワイヤレス接続でも安定した接続ができ、音の遅延もほとんどない。
コードも気にせずストレスフリーで音に没頭ができる。【H3】コードの長さは1.2m
H3のヘッドホンについているコードは1.2mとやや短めな印象。
ゲームコントローラーに装着して使う場合、コードが長すぎるとかえって邪魔になるので短めの方が使い勝手が良く、モニターやパソコンと接続する場合のために、H3にはUSBオーディオボックスが付属する。
【H7/H9】PlayStation®5との連携機能
H7とH9にはPlayStation®5との連携機能「Perfect for PlayStation®5」を搭載。
PlayStation®5とヘッドセットを接続することで、音量ステータス、バッテリー残量、マイクミュートステータスなどをゲーム画面上で確認ができる他、
本体操作によってゲームとボイスチャットの音量バランスを素早く変更できる「Game/Chatボリューム調整」機能が使える。
【H9】ノイキャン/アンビエントサウンドモード搭載
ソニーといえば周囲の音を消すノイズキャンセリング機能。
H9にはノイキャン機能に加えてアンビエントサウンドモードを搭載。
PCファンの音や家の中の音をノイズキャンセリング機能で打ち消す事で、よりゲームの世界に没入ができる。
アームとヘッドクッションの違い
H3のアームはハウジング部を左右から支える従来からのヘッドホンのアーム形状。
H7とH9は、WH-1000Xの第5世代となるWH-1000XM5によく似たスリムなアーム形状をしており、ワイヤレスなのもあってかかなりスッキリしている印象。
ヘッドクッションは3機種とも共通して、柔らかなレザーで出来た幅広なヘッドクッションを採用し、頭部にかかる重量負担を分散する。
イヤーパッドの形状・素材の違い
ヘッドセットをしながら長時間ゲームをプレイしていると、ヘッドセットによる重みや蒸れが気になり、集中力を切らしてしまう原因にもなる。
この点はゲームでなくても従来よりヘッドホン自体に求められる快適性能だ。
ソニーはこれまで様々なヘッドホンを生み出してきた。装着時の快適性もこだわっている。
イヤーパッドは厚みがあり、押すとゆっくりと押し戻ってくる。
耳が痛くならない低速圧にこだわり、快適性を高めつつ安定性とのバランスを作り出しているが、素材や形状には違いがある。
H3とH7のパッドはナイロン素材。どちらもサラサラとした肌触りが心地よく、厚みのあるパッドが頭部への締め付けを抑えてくれる。
素材や厚みは同じだが形状が異なっており、H3はパッドに角がありH7は滑らかなドーム状になっている。
H9はH7の滑らかな形状に加えて、表面素材にWH-1000XM5と同じソフトフィットレザーを採用。
快適性に加えて安定性と遮音性を兼ね備えたイヤーパッドだ。
操作ボタンについて
本体左側には共通してボリュームダイヤルを配置し、H9にはNC/AMBボタンも配置。
右側には電源ボタン、無線接続であるH7・H9にはBluetooth接続ボタンとGame/Chatバランス調整ボタンが配置している。
Game/Chatバランス調整ボタンはPlayStation®5接続時に、本体操作でゲームとボイスチャットの音量バランスが変更でき、ゲーム時はゲーム音量を大きく・チャット音量を小さく、チャット時はゲーム音量を小さく・チャット音量を大きくと、プレイ状況に合わせた調整が素早く行える。
マイク部
INZONE H3 | INZONE H7 | INZONE H9 | |
---|---|---|---|
有効周波数 | 100Hz-8,000Hz | 100Hz-8,000Hz | 100Hz-8,000Hz |
指向特性 | 単一指向性 | 両指向性 | 両指向性 |
クリアなボイスチャットを可能にするブームマイク。H3は黒色でH7/H9は白色になっている。
3機種ともマイクは指で曲げると形状を記憶する柔らかな素材。
マイクを水平にするように上に持ち上げるとカチッと音がし、ミュートに切り替えられるミュート機能付きのフリップアップマイクだ。
音を体感してみる
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今回は立体音響を確かめられるデモ音源を体験。
デモ音源はヘッドセット装着者を中心に、人がグルッと360度歩き回るというもの。
動く時に「ザッザッザッ」と音がするので、その音でどこに人がいるのかが分かる。
普段からFPSで遊ぶゲーム好きのスタッフに、音や装着感の感想を聞いてみた。
スタッフ:ソナー
歩いている人がどの位置にいるかはだいたい分かりました。
横から斜め後ろへの移動が少し分かりづらいかなという印象でしたが、真後ろに行ったときはばっちりです。
付け心地が良く、さすがヘッドホンを作られてるだけあるなと思いました。
ただ…ほんとに心から残念なのが、有線タイプのケーブルがナイロンでかつ細い事。
それだけでかなりチープに見えてしまう気がします(・ω・`)。
マイクも跳ね上げミュートに対応しているので、初心者の人でもボタンなど気にしなくて済み、使いやすくされているなと言う印象でした。
スタッフ:青汁
フィット感や側圧は他のゲーミングヘッドセットの有名ブランドと比べてやや緩め。
眼鏡ユーザーや長時間プレイヤーには優しい作りになっていて、好みは若干分かれそうだが、私にとってはちょうどいい塩梅だった。
FPSに重要な前後左右の音の方向については銃声や爆発音の位置はハッキリ聞こえるが、足音については、真後ろなのか左右どちらに寄っているのかがやや不明瞭なのが残念。
ただ、数千円レベルのゲーミングヘッドセットとはレベルが違うので勘違いしないで欲しい!
また、これだけしっかりと聴こえてハウジング部分が大き過ぎないのがとても良い。
重量も大きさもオーディオ用のヘッドホンと大差がないレベルで収まっているのは流石ソニーと言ったところか。
個人的に注文をつけるとするなら有線モデル「INZONE H3」のケーブルがちょっと短い(2mぐらい?)のとケーブルが細く頼りないところ。
無線モデル「INZONE H7 / H9」は有線接続もできるようにしてほしかった。
後は、色が・・・。PlayStation®5のイメージなのかもしれないが・・・。白かぁ・・・。
総評としては、有名ブランドがしのぎを削るゲーミングヘッドセットの市場に今からガッツリ参入するぞ!というソニーの強い意思を感じる、完成度の高いファーストモデルです!
まとめ
すでにゲーミングギアが沢山ある中、ソニーが満を持して新ブランドを立ち上げてゲーミングデバイス事業に参戦。
INZONE 初のゲーミングギアである今回のヘッドセット3モデルは、用途に合わせて選びやすくなっている。
特にヘッドセットにノイズキャンセリング(NC)や外音取り込み機能を搭載したM9は、この機能が欲しかった!と思う方も多いのではないだろうか。
NC性能は今までソニーが培ってきた技術を活かしているので間違いなく、筆者も試してみたけど流石といった遮音性だった。
デザインと連携機能を考えるとPlayStation®5と合わせて使いたくなるモデル。
すでに黒いデバイスが揃っている中で白色、というのは好みが分かれるかもしれないけれど、ソニー製というので試してみたくなる機能は詰まっている。
有線にするか、無線にするか、NC機能を使いたいのか。用途に合わせて試してみてはいかがでしょうか!
2022.06.29 (ぴよこ)