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日本の夏の定番「麻(リネン)」の持つ魅力 

梅雨が来たり、セミが鳴き始めたり。世の中のお洒落さんは早くも夏っぽいコーディネートでお出掛けされているのでは?季節の変化に合わせて洋服も変わっていきますよね。楽しい夏がすぐそこまで来ていますが、昨今の日本の四季はとても過酷。楽しいことばかりではないですよね。
そうです!蒸し暑いんです!熱帯地域かと思わせる例年の夏。
そんな夏も出来るだけ快適に過ごすためには、クール系の機能を持たせた最新の衣類だけでなく、先人の知恵もお借りせねば。と言うことで、日本の夏に愛され続けるリネンについて大特集。

リネン(麻)とは

リネンとはリネン(linen:英語)やリンネル(liniere:フランス語)、または亜麻(あま)を表す言葉のこと。日本では麻と言いますが、古くは大麻(ヘンプ)や苧麻(からむし)のことを指していました。海外より伝わった亜麻などを含めた植物繊維全般を指して「麻」の名称を使うようになりました。その為、リネン、ラミー、ジュート、またはヘンプなども含んでいます。しかし、日本で衣類の表示に麻100%などと素材表記がある場合は、リネンかラミーを指すそうです。ジュートやヘンプは非常に丈夫で、バッグや帽子などに使われることが多い印象ですが、直接着るにはチクチクしてしまいます。
リネンは紀元前8000年頃にはすでに存在が確認されており、織物としても最古と言われています。リネンの産地は世界的には比較的寒い地方が多く、主にフランス北部・ベルギー・ロシア・東欧諸国及び中国地方です。日本では北海道などが有名です。
ヨーロッパでは、古くからリネンを取り入れた文化が根付いており、「ホームリネン」といえば シーツ、ピロケース、パジャマ、バスタオルなどを指し、「テーブルリネン」といえば、テーブルクロス、ナプキンなどを指します。それ程までに生活必需品として欠かせない魅力を備えた繊維だったのですね。ホテルなどで「リネン室」なんて案内を見かけたこともありますよね。

特徴とメリット

リネンの特徴の一つ、強度の高さはコットンやウールなどの素材と比較しても数倍以上の強度があると言われ群を抜いています。また、天然素材の中で、最も汚れが落ちやすく、繰り返し洗うごとに柔らかさはいっそう増し、白いものはさらに白くなる特徴も。
さらに、吸水性、発散性に優れ、汗をすばやく吸い取り発散してくれます。防カビ性にも優れ、雑菌の繁殖を抑え、においも抑制。いつも清潔な状態を保ってくれます。繰り返しの洗濯にも耐えうる強い素材であり、肌に触れる物としての機能性に優れている素材。だからこそ世界中のホテルでも重宝されているのですね。
イタリア物の衣類などを扱っていると、冬物にもジャケットの素材の一部にリネンを使用していることがあります。リネンは素材に空気を含んでおり、寒い季節に暖かく包み込んでくれるという特徴も持っています。あまり馴染みはないですが、オールシーズンお使いいただける素材なのです。

デメリットも上手に付き合う

メリットだけでなくデメリットも把握すれば上手に付き合えますよね。もっともよく言われるのは伸縮性に乏しくシワになりやすいと言うこと。「そのシワが良さだ!」と言う方もいらっしゃるかと思います。あまり慣れていない方は、洗濯した際に強いシワが付いていることに少し驚くかもしれません。干す際は伸ばしてあげると良いですね。使っていくうちに、肘などの曲がる部分はどうしてもシワが付きます。体に合った形で馴染んでいくので、長く使えば「味」に変わってきます。シワになって縮むことと、伸縮性が無いことを考慮して、普段よりも若干ゆったり目に選んでも良いかもしれません。

また、麻は、同じ植物繊維の綿と比べて染色堅牢度が低く、汗や紫外線による変色や退色、摩擦による毛羽立ち(白化)もしやすいという特徴があり、特に洗濯の際は色移りの注意が必要です。ただし、こちらも洗うごとにナチュラルな色合いになり、マットな質感に変わってくるので、とても良い風合いを楽しめます。

リネンを使用したコーディネート

こんな合わせ方はいかが?

夏の暑さを感じさせない爽やかな着こなし。リネンのプルオーバーシャツで大人の落ち着きを取り入れ、一気に玄人感がアップしています。デニムで合わせたパンツとクラッチがさりげなく〇。パナマハットなどっでさらに夏をお楽しみいただけます。

こんな合わせ方はいかが?

かっちりとした印象になりがちのジレも、デニムシャツと合わせることで程良くドレスダウンしています。パンツもややかっちりめのクリース入りをチョイス。ブレスレットやアンクレットでさりげなくカラーをプラスしても◎

こんな合わせ方はいかが?

柔らかい雰囲気のカラーリングが爽やかなコーディネート。リネンのトップスを活かす涼しげなスニーカーは、やっぱりホワイト。アントレアミのパンツは短めに設定されていますが、さらにアップしてスポーティーにしてもOK。旅行などに出かけたくなるコーデですね。

リネンアイテム一覧

今年の夏はリネンを取り入れたコーディネートはいかがでしょうか?
是非ごゆっくりご覧ください。

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