母をたずねて三千里 ~イタリアの歴史~

 

恋人よ、僕は旅立つ~♪

東へと向かう列車で~♪

 

最近母の影響から懐メロにハマりつつあります。Toninoです。

今日は旅立つ母を追いかけたマルコ少年のお話、「母をたずねて三千里」についての小話を。

 

マルコ少年がはるばるイタリアから母のいるアルゼンチンへと旅をするストーリーで、涙なしには見られないとても素晴らしい作品ですが、、、、

今日は作品の内容ではなく、イタリアの歴史にフォーカスしていきます(笑)

 

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マルコたちが暮らすジェノヴァはイタリア北西部のリグーリア海に面した位置にあります。

かつては反対側のヴェネツィアと並び海洋共和国の2強として数えらていました。その名残もあり、今でもイタリア最大の港湾都市です。

海に関する偉人が多く、最も代表的かつ、有名なのがコロンブス。(スペイン人と思われがちですが、実はイタリア人なんです)

実際にシェノヴァの港からたくさんの移民がイタリアから旅立ったことだけでなく、「港湾都市」や「コロンブス」と言ったイメージから高畑勲監督もこの地を選んだのでしょう。

 

ジェノヴァ

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さて、では本題の「イタリアと移民」の歴史について。

イタリアは今でこそ移民の受け入れ国を担っていますが、1970年代までは移民送り出し国でした。その数は1971年までの110年間で2600万人。

移り先はヨーロッパを始め世界各地に渡り、作中ではお母さんは出稼ぎでアルゼンチンに向かいます。実はイタリアからアルゼンチンへと移るケースは非常に多く、ヨーロッパ圏を除けば、アメリカに次ぐ多さでした。

 

余談ですがちなみに”Il Padrino”『ゴッドファーザー』の「コルレオーネ・ファミリー」はシチリア系ですがイタリア系アメリカ人です、、。(笑)

 

1950年代のイタリア

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さて、話を戻しましょう。アルゼンチンでのイタリア系移民は非常にポピュラーで、実際に様々な地にイタリアンコミュニティが存在し、作中でもマルコが様々なイタリア人に出会う様子が描かれています。

しかも、そこではイタリア料理とアルゼンチン独自の肉食文化がコラボした折衷料理があるんだとか、、。(気になる方はNetflixで『旅する料理 イタリアから世界へ』をご覧ください(笑))

移住する主な理由は産業革命や、戦争によって貧富の差が生まれたことに由来し、高い賃金を求めて移り住みました。マルコのお母さんも同じ理由と考えられます。

そんな背景も込みで改めて見ていくと、一度ご覧になられた方もまた違った見方ができるかもしれません。

 

今日はとても真面目な内容になりましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

是非『母をたずねて三千里』を見られる際は”木綿のハンカチーフ”を忘れずに

Tonino