生地ができるまで

生地ができるまで

私たちが何気なく触れている生地。
実は様々な製造工程を経て「糸」から「生地」になっています。
簡単ではありますが、その工程をご案内いたします。

上記画像:大きく巻かれた糸は原糸(flat yarn)といい、生地になる前の加工していない長繊維糸になります。

1 整経WARPING

1 整経

整経とは、たて糸を均整に並べビームという道具(上記画像)に巻き上げる工程を指します。
この時に生地幅、たて糸の密度が決まります。

整経

まめ知識

整経前の糸自体が染色されている織物が『先染め織物』
織りあがった生地を染色したものが『後染め織物』になります。
先染め織物は深みのある色効果や霜降りや杢糸を使用した絶妙な異色効果のある高級織物になります。

2 製織WEAVING

2 製織

製織は、たて糸によこ糸を交差させ布を織る工程を指します。
たて糸を上下に分け(開口)その間に、よこ糸を通し(横入れ)打ち込み(オサ打ち)
この動作を繰り返し生地を織り上げます。ここでシャトル織機やレピア織機など様々な織機が活躍します。

製織

まめ知識

『平織』『斜文織(綾織)』『朱子織』この三つの織りを三原組織といいます。

  • 平織

    たて糸とよこ糸が一本ずつ交互に 交差した最も普遍的な織組織。 丈夫で初心者の方でも扱いやすい 特徴があります。

  • 斜文織(綾織)

    ツイルともいい、たて糸がよこ糸2本 (3本)の上を通り1本下を通る織組織。 糸が交差する点が斜めに走るので しなやかな落ち感が特徴。

  • 朱子織

    たて糸かよこ糸、どちらか一方が 表に多く浮き出た織組織。 糸が浮いている分繊細ですが 柔らかく、光沢に優れています。

3 加工PROCESS

3 加工

後染めやワッシャー、捺染(なっせん/プリントのこと)など、後加工する生地は2の工程で生機(きばた/加工する前の生地)に仕上げた物を加工します。
時間を掛け、糸の芯までしっかりと染めた生地や敢えてムラ感を出す染色を施した生地。
何度も洗い込み、柔らかく独特の風合いに仕上げた生地や表面の毛羽を焼切る毛焼き等、ここで熟練した技術を持つ職人が表情豊かに生地を仕上げて行きます。

加工

静岡県西部に位置する生地の森。ここ遠州地域で生産される遠州織物は細く切れやすい細番手の糸を傷なく、きれいに織りあげることで有名です。
そうやって織られた細番手の生地はドレスシャツなどの高級品に仕立てられます。
また、上質な高級染料を使用するため、発色が良い特徴があります。
昔からその部分を落とさず今に伝えてきた遠州職人の気質そのものが今日の遠州織物を支えています。

4 整理・検反FINISHING OF
WOVEN FABRIC CLOTH INSECTION

4 整理・検反

織り上がった原反の品質検査をします。
欠点の発生数や種類によってA反、B反、C反などの等級に分けられます。
生地の森で扱う生地は全てA反となっております。

整理・検反

反物は当社倉庫にて保管。
注文ごとに生地の森スタッフが一点一点手作業でカット・梱包をして、
お客様のもとへお送りしています。

カット作業

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