ウール混の素材
主に、綿や麻などの天然繊維に、ウールが含まれる素材も同様に多少の縮みは生じます。
ただし、ウールの混率により取扱いにご注意ください。
地直し(水通し)について、ウールの割合が多いもの(混率が40%を超え半分以上)は、水通しやご家庭のお洗濯は、風合いを損なう恐れがございますのでお避けください。
ウールの混率が、10%~20%程度のものは、綿や麻などの天然繊維同様の地直し(水通し)や、ご家庭のお洗濯が可能です。ただし多少の風合いの変化は避けられませんので、風合いの保持他、アイテムや用途によっては、ドライクリーニングが必要な場合がございます。
ご家庭のお洗濯は、中性洗剤を使用し、おしゃれ着洗いをしてください。
アイロンの温度は、中温~低温程度を目安にして、当て布をご使用ください。
高温を生地の表面に強く押し当てると、摩擦によるアタリ(白化現象)やスジをつくる原因となり、繊維を傷め、風合いを損ないます。
表から当てる場合は、必ず当て布をご使用ください。
ウール特有のチクチク感には個人差がございます。予めご了承ください。
ガーゼ・ボイルなど目の粗い生地
目の粗い生地は、引っ掛けるとささくれや糸が浮きやすく、切れる場合がございますのでご注意ください。
一般の織物よりも伸縮性があり、過度な張力は引き裂きや、歪みを起こします。
ご家庭のお洗濯による収縮が一般よりも大きいので、水通しをしてお使いください。
ラチネ・タイプライター・ウェザー等高密度の生地
密度が高く硬めの生地は、一般の生地よりもシワが付きやすいのでご注意ください。
長時間の浸水や脱水は、繊維をキズつけシワの原因になります。
もともと高密度の生地は、地の目のゆがみや生地のゆらぎが無いのであれば、無理に水通しは行わないでください。
かえって余分なシワが付いたり、アイロン等でアタリ(白化現象)スジなどが付いてしまう恐れがあります。
ただし天然繊維の場合、素材の特性上、水による縮みは生じますので、予めご了承ください。
シワがついたまま乾いてしまうと、シワが残り取れにくくなりますのでご注意ください。
一度強く付いた折れシワなどは、再度水に濡らしてから、平らに整えてアイロンしてください。
アイロンの温度は、中温程度を目安として、必ず当て布をご使用ください。
高温を生地の表面に強く押し当てると、摩擦によりアタリ(白化現象)やスジが付いて、とれなくなる場合もございますので、ご注意ください。
風合いの保持他、アイテムや用途によっては、ドライクリーニングが必要な場合がございます。
起毛・ネル素材
生地表面の繊維を毛羽立たせて、ソフトなあたたかみのある風合いに仕上げてあります。
起毛やネルのような毛羽のある生地は、毛の流れに方向性がある場合がございます。
毛の流れがあると、生地の向き方により色の濃淡の見え方も異なりますので、裁断時は、生地の向き(毛羽の流れ)を同一方向にして、お裁ちいただくようご注意ください。
起毛・ネルの生地は生地の表面を引っ掻くことで繊維の毛羽を立たせております。
そのため一般の生地よりも非常にデリケートな素材です。
ご家庭のお洗濯は、必ずネットに入れて、中性洗剤を使用しおしゃれ着洗いをしてください。
アイロンを強く擦りあてると、起毛感を損なう恐れがございます。必ず当て布を使うか、裏からお当ていただくようご注意ください。
起毛感の風合いの保持、アイテムや用途によっては、ドライクリーニングが必要な場合がございます。
コーデュロイ素材
コーデュロイの生地は、カッチングの手法により畝(うね)を立たせた柄いきを特徴としております。
畝(うね)には、毛の流れがあり、生地の向き方により毛並の色の濃淡の見え方も異なりますので、裁断時は、生地の向き(毛羽の流れ)を同一方向にして、お裁ちいただくようご注意ください。
コーデュロイなど毛足がある生地は、水通しや通常のお洗濯で、毛羽や畝(うね)が崩れる恐れがございます。
地の目のゆがみや生地のゆらぎが無ければ、無理に水通しは行わないでください。
ただし天然繊維の場合、素材の特性上、水による縮みは生じますので、予めご了承ください。
毛足のある生地は非常にデリケートです。
長時間の浸水や脱水は、生地を傷め、風合いを損ないます。
ご家庭のお洗濯は、必ずネットに入れて中性洗剤を使用し、おしゃれ着洗いをしてください。
アイロンを強く擦りあてると毛羽や畝を傷つけます。必ず当て布をするか、裏からお当てください。
毛足の長いものは折れジワや引っ掻き跡などが付きます。スチームアイロンを浮かして当て、軽くブラッシングして整えてください。
起毛感の風合いの保持、アイテムや用途によっては、ドライクリーニングが必要な場合がございます。
地直し(水通し)等、後加工による注意点とお願い
当社で扱う綿や麻の天然繊維の生地は、アパレル用に企画、製造しており、すぐに裁断され製品化されるように作られております。
但し、綿や麻などの天然繊維の生地を扱う上で、素材の特性による縮みは避けられませんので予めご了承ください。
デザインや用途により、ゆがみや型崩れ等を軽減したいと判断される場合には、地直し(水通し)され、予め生地を整えていただくことをおすすめいたしますが、大きく影響がないと判断された場合には、あえて水通しを行わなくても構わないと考えます。
その場合は、素材特性を考慮いただいた上で、各自の管理のもとで水通しの有無をお選びください。
地直し(水通し)をされる際の注意点としまして、特に後染めの生地の場合は、余分な染料が出る場合がございますので、必ず単独で行なってください。
また浸水が充分にいかない場合、生地全体にまんべんなく浸水しないと、濡れたところと濡れていないところとでムラができますので十分にご注意ください。
地直し(水通し)について
当社では、洗濯機を使うやり方については、本来の地直し(水通し)とは異なると考えます。
生地端しからほつれた糸が生地に絡まり付く恐れもあり、脱水により強いシワが付きやすく、生地にダメージを与える原因になります。
また、洗濯機に多少の残っている洗剤等の影響で、ムラを引き起こす恐れもございますので、お避けいただくのが良いと考えます。
さらに、複数の生地をまとめて行う行為は、色移りの恐れや、水の量が充分でなくなり浸水が十分でないと、ムラを起こす恐れがございます。
また、たくさんの量を一度で行うと、浸水時間や脱水時間が長くなる恐れもあり、生地の風合いを損なう原因になりかねます。
脱水方法も洗濯機の脱水は、摩擦や張力の負荷がかかり余計なシワをつける原因になります。手で絞る程度が適切です。
干し方においては、天日乾燥(日光にさらし完全に空干にするやり方)は、脱水で付いたシワが完全に乾かすことで残ってしまいます。
また乾いた状態で付いたシワをアイロンで無理に伸ばそうすると、生地にアタリ・テカリ・白化現象を招く恐れがあります。
直射日光は避けて風通しの良い場所で陰干しをし、半乾きの状態で地直し(地の目を揃える)作業を行うのが良いとされております。
普段の地直し(水通し)やお洗濯など、個人的な下処理や後加工による、クレームは、当社では一切の責任や対応が出来かねますので、何卒ご容赦ください。