

糸番手と織密度の違いを知ってひと工夫
こなれたリネンパンツに
清々しい季節に最適なリネン生地。吸湿性や速乾性も良くナチュラルにサラリと自然体に着こなしができる素材ですよね。今回はリネンパンツにフォーカスして、おすすめのリネン生地をご紹介いたします。
リネンパンツの生地選びのポイント
透け感を気にして厚手のリネン生地を選んだらぼてぼてして見えてしまったことや、色で選んだらのっぺりして垢抜けて見えなかったことはありませんか。
洋服は、素材や織り、厚み、風合いなど様々な要素が仕上がりに影響しますが、パンツの場合にポイントとなるのは、織りや織密度そして目付(めつけ)です
織りとは...
織りとは、織組織のことで、大きく分けて平織りと綾織りがあり、ジーンズやチノパンは綾織りの生地です。
綾織りは平織りよりも糸質の特徴が出やすく、光沢感や肌触り、しなやかさや落ち感など、風合いや表情に味が出ます。
織密度とは...
織密度とは、ある一定の面積にある糸の密度のことで「打ち込み本数」で表します。
1インチ間(2.54cm×2.54cm)当たりのタテ糸とヨコ糸の本数のことを言います。
密度が低ければ糸は少なく、密度が高ければ糸は多くなります。
目付(めつけ)とは...
目付(めつけ)とは、ある一定の面積の生地の重さのことです。
同じ太さの番手の糸を使っていても、密度が高く目付が重ければ、生地は厚く目の詰まったしっかりしたものになり、逆に密度が低く目付が軽ければ、目が粗くざっくりとしたものになります。
では、生地の森のベルギー産フラックス原料のリネン糸を使った綾織りに織られた3タイプのリネン生地で、糸番手と織密度(打ち込み本数)、目付を比較していきます。
①は一番糸が太いが打ち込み本数は一番少なく、一番重い。
③は一番糸が細く打ち込み本数は一番多いが、一番軽い。
②は打ち込み本数と重さともに①と③の中間。
②は①と比較してタテ糸を細くして打ち込み本数を上げつつ、ヨコ糸の打ち込み本数を①よりも多くして、軽さを出しながら密度を上げていることが分かります。
①のリネン生地だと少し厚くてもったりとする。
③のリネン生地だと少し薄くて頼りない、その丁度中間の理想的なリネン生地にするために改良したのが、
②IN50734 ベルギーリネンツイルナチュラルダイドです。

②IN50734 ベルギーリネンツイルナチュラルダイドは、タテとヨコの異なる太さの糸を使い織密度を調整して目詰まりのあるしっかり感を保ちつつ、何度も丁寧に洗い込みをかけてハリコシのあるしなやかな柔らかさのあるナチュラルな風合いに仕上げました。

太さの異なるリネン糸の糸質が表情をより引き立たたせ、程よい揺らぎの落ち感の良さも特徴です。

その他のカラーはこちら。
パンツ地に使いやすい落ち着いた色展開です。

早速スタッフが試してみました。
ベルギーリネンツイルナチュラルダイドを使った作品

使用色 8 / ネイビー OW / オフホワイト
用尺 2.5m
使用パターン 「CHECK&STRIPEのおとな服 ソーイング・レメディー」フローラルパンツ Mサイズ
綾織りのふんわりととろみのある落ち感で、くたびれた感がでにくいような適度なハリ感もあり、ワンランク上のパンツに仕上がりました。白は透け感が気になるところですがペチパンツの着用やインナーのお色にご注意いただければと思います。

使用色 4 / モカ
用尺 5m
使用パターン スタッフオリジナル
綾織りで縫い難しいと思っていましたが、縫いやすくハリと柔らかさ両方あり、ゆらぎ感が素敵な生地でした。

いかがでしたか?ナチュラルなリネン生地でも、糸番手と織密度の違いを知ってひと工夫加えてみるだけで、こなれ感のある仕上がりに近づけるかと思います。これからの季節、ぜひいろいろなリネン生地に挑戦して、まだ見ぬ新しい体験を楽しんでみませんか。
糸番手と織密度の違いを知ってひと工夫。こなれたリネンパンツに。ぜひお試しください。
早速生地を試してみる
みなさまのご利用を心よりお待ちしております。
