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コーヒー栽培をさらに持続可能なものとする包括的な計画「ネスカフェ プラン2030」。ネスレはコーヒー生産者と協力して、生産者の再生農業への移行を支援するとともに、「ネスカフェ プラン」の下で
過去10年間にわたって行ってきた取り組みを加速させます。

1938年の誕生以来、サステナビリティを
ブランドの中心に据えてきた
「ネスカフェ」

ネスレでは、一杯のコーヒーが未来を変えると信じています。

「ネスカフェ」は、1930年代に、コーヒー豆の大豊作と価格の暴落に頭を悩ませていたブラジル政府からの要請を受け、ネスレが保存に便利なソリュブルコーヒー(※1)を開発、製品化したことから1938年に誕生しました。

(※1)お湯などに溶かして飲む、粉末タイプのコーヒーのこと。

農園からカップまで常により良い世界を
目指して

社会課題の解決をきっかけに生まれた「ネスカフェ」は、
サステナビリティをブランドの中心に据えて発展し、常に皆様に
おいしいコーヒーを提供するよう尽力し、進化し続けてきました。

「ネスカフェ」のコーヒーは、世界中で毎秒6,000杯が
飲まれており、ネスレは農園から一杯のカップに至るまで、
人々の生活と地球にポジティブなインパクトを与えることを
目指しています。

コーヒー栽培をさらに持続可能なものとする包括的な計画 「ネスカフェ プラン2030」

一杯のコーヒーから、コーヒー生産者の生活や生計を向上させ、コーヒー業界全体に変化をもたらすために。

「ネスカフェ プラン2030」の目標

  • 2025年までに、100%(※)責任ある
    調達(日本はすでに達成済み)、また再生農業を通じたコーヒー豆
    20%調達 (※)生豆生産国の天候その他のやむを得ない事由により、98%を
    下回らない範囲で調整を行うことが
    あります。

  • 2030年までに再生農業を通じた
    コーヒー豆50%調達、また温室効果ガス排出量 50%削減

2030年までに10億スイスフランの投資を計画

「ネスカフェ プラン2030」の進捗状況 1

「ネスカフェ プラン2030」の進捗状況 2

「ネスカフェ プラン2030」の進捗状況 3

責任ある調達基準を満たした
コーヒー豆とは

「生産者や環境に配慮して作られ、栽培に従事した農家グループまたは協同組合を特定でき、ネスレ独自の責任ある調達基準を満たしていることを独立した第三者機関によって検証または認証されたコーヒー豆を指します。

生産者と環境を、守れる調達を。

コーヒーの持続可能な栽培と加工のための最大の認証システム“4C 認証”を運用する 4C Services GmbH や、レインフォレスト・アライアンスといった独立した第三者機関は、現地に監査員を配置し、農園における社会的、環境的、経済的、安全衛生的な状況など、ネスレ独自の基準に照らして現場での実践を評価しています。
これにより、ネスレは認証・検証プログラムによる農法のチェックが可能になり、コーヒーの産地や栽培方法を知ることができます。

「ネスカフェ プラン2030」のさまざまなアクション

コーヒー農園だけでなく、周囲の環境や農家の方々への支援、若年層と女性の地位向上まで、さまざまなアクションを行っています。

再生農業の実践

再生農業とは、土壌の健全性と肥沃度を高め、水資源や生物多様性の保護を目指す農業のアプローチです。

再生農業の枠組みの導入

ネスレでは、再生農業とは「天然資源を保護・回復し、土壌の健全性、生物多様性の保護、水循環を促進する手法」として定義しています。自然と協調して農業由来の温室効果ガスを削減する取り組みは、環境と農園にとってWin-Win(ウィン・ウィン:相互メリット)の関係を築きます。農家の方々と連携して、肥料(堆肥を含む)や農薬の効率的な使用、作物の多様化、農園の改修や再生、雑草の総合管理などの作業を実践しています。提携農家を対象に、各国の現地のコーヒー栽培モデルに合わせた農業研修を行っています。

科学的根拠に基づいた実践的アプローチ

改革は困難を伴うものです。場合によっては、新しい農法は、数十年農園で続けてきた管理方法を根底から変えてしまう可能性があります。何よりも重要なのは信頼です。ネスレの農学者は、生産者コミュニティと長期的な関係性を築いてきました。生産者(農家の方々)、農地、その景観にメリットをもたらす対策を提案しています。対策を発案する場合、それぞれの農園の状況、現地の気候や生育条件に最適な投入物や実践方法を考慮する必要があります。

規模に関する課題

ネスレでは、世界中の100,000以上の農家の方々と協力し、現地プログラムを実践しています。ほとんどの農家の方々の規模は2ヘクタール未満ですが、地理的な位置によって条件は大きく異なります。ここで推進している農法の中には、土壌有機物の改良など測定可能な効果が出るまで数年かかる方法もあれば、肥料の最適化のようにすぐに具体的な成果が見える方法もあります。再生農業の実践で期待した成果を得るには、導入から数年かかる場合もありますが、「短期的な成果」と「段階的な中・長期の成果」の両方を測定しながら、結果を出すことを目指していきます。

進捗状況を測定 – 農園評価ツール
(Farm Assessment Tool)

ネスレでは、個々の農園や生産者グループへの再生農業の導入を評価する堅牢な測定システム、農園評価ツールを開発しました。この評価では、現在の農園の状況とともに、改善の目標値と実測値のギャップの両方を示します。

アグロフォレストリー(森林農業)の活用

コーヒー農園とその周辺に木を植えることで、土壌の健全性向上、水資源管理、生物多様性保護を支援しながら、二酸化炭素を大気から回収し、農家の収益源の多様化を図ります。

人、地球、そしてコーヒーのためのアグロフォレストリー

アグロフォレストリーとは、森林を育成し、樹間で家畜・農作物を飼育・栽培する農林業の手法です。1970年代まで、多くのコーヒー原産国で広く行われていた伝統的な農業の形態ですが、集約的農業やモノカルチャー(単一作物栽培)の登場により徐々に衰退していきました。コーヒー農業においては、アグロフォレストリーとは、コーヒー農園とその周辺に木を植えることを意味します。

樹木を植え、育てることは、日陰を作り、生物多様性を保全し、水資源を守り、保水機能をサポートするとともに、土壌浸食を防ぎ、被覆土壌を改善し、有機物を増加させながら、大気中の二酸化炭素を吸収するなど、コーヒー農園にも多くのメリットをもたらします。果物などの他の作物を植えることで、単一作物栽培への依存度を減らし、農家の方々の収入の多様化を進めることができます。ネスレの集計した農家の方々のデータが示すように、コーヒー農家の方々は所得の70%以上をコーヒー生産に依存しているため、こうした取り組みはさらに重要です。

アグロフォレストリーの概念を行動に落とし込む

ネスレは、グローバルな森林再生プログラム(GRP)を採用し、PURなどの専門機関と提携しながら、コーヒーを栽培する農園とその周辺に木を植え、育てています。2022年、GRPの一環として、サプライチェーンのコーヒー農園とその周辺に140万本の植樹を行いました。

アグロフォレストリーのスキームから学ぶ

それぞれのアグロフォレストリーのアプローチは、農場と各国の農業の特性に合わせて調整する必要があります。たとえば、農業の機械化が進んでいるブラジルでは、コーヒーの木の間に植樹した場合、適正に管理しなければ、農業機械が使用しにくくなります。この場合、樹木は生垣、防風、あるいは水辺保護などの役割を果たします。つまり、地域の条件や農家の現状に合った木(あるいは木の組み合わせ)を選び、植えることが重要になります。

ネスレは、科学的な専門知識と現地の知識を駆使して、商品作物、在来種の陰樹(シェードツリー)、窒素固定能力の高い樹木の最適な組み合わせを研究しています。いずれのケースも、農園の優先事項、作物の養分や水の競合などを考慮した上で、最適な随伴作物(間作物)を検討する必要があります。このプロセスを通じて、さまざまなアグロフォレストリーモデルに関する重要な知識を蓄積することができます。

未来を根付かせる

ベストプラクティスを共有し、さまざまな手法、生産システム、景観管理の理解を深めるため、ネスレは知識をコーヒー業界のコミュニティで共有し、こうした取り組みへの参加を奨励しています。
その一環として、コーヒーの再生農業については国際熱帯農業センター(CIAT)、コーヒーアグロフォレストリーシステムについてはアジア太平洋地域コミュニティーフォレストリー研修センター (RECOFTC)など、さまざまなパートナーと提携し、教育カリキュラムや研修プログラムの開発に力を入れています。さらに、アグロフォレストリーが活発に行われている地域(インドなど)に農学者を派遣し、学んだ知識をコミュニティで再現・共有する環境を整備しています。伝統的な農法にインスピレーションを受け、新たな知見やイノベーションを組み合わせることで、豊かな未来を支えていきたいと考えています。

再生農業への移行を支援

コーヒー農家の方々の再生農業への移行を加速するため、財政支援と個別のサポートを行います。

新しいアプローチの試験的実践

「ネスカフェ プラン2030」の一環として、再生農業への移行を加速させ、コーヒー農家の方々の生産性と所得向上を支援するため、資金援助スキームを試験的に実施しています。それぞれの国に合った最適なアプローチを見極めるため、試験を行っているところですが、再生農業の導入やコーヒー畑の再生に関する条件付きの金銭的インセンティブなど、革新的な財政支援スキームも含まれています。また、天候変動リスクに関する保険を利用した所得補償制度も試験的に行っています。ここでは、学びを集約してスケーラブルなモデルを開発し、今後数年間で幅広い範囲に拡大することが目的です。

試験的スキーム

「ネスカフェ プラン2030」では、コートジボワール、インドネシア、メキシコで、それぞれ約1000軒の農家の方々を対象とした資金援助スキームの試験的な運用を開始しました。各地域で課題や条件が異なるため、それぞれの国に合わせたプログラムを設定しました。世界最大のコーヒー ブランドとして、小規模農家の方々のコーヒー生産者の繁栄をサポートすることが不可欠です。

メキシコでの取り組み

ネスレは農家の方々と協力し、コーヒー豆の品種改良、アグロフォレストリー、肥料の最適化、システムの強化など、生産性向上を目指し、農園の改修や再生を行っています。

コートジボワールでの取り組み

それぞれの農家の方々の生産性を向上させながら、コートジボワール全体のコーヒー生産を拡大させたいと考えています。具体的には、コーヒーの木を再生し、堆肥肥料を使用して土壌の健全化を図るほか、ドイツ国際協力公社(GIZ)と連携し、農園管理のスキルアップや所得の向上を実現するためのFBS(Farmer Business Schools)を実施することで、コーヒー収量を増加させることが目的です。

インドネシアでの取り組み

インドネシアの降雨パターンは気候変動の影響を非常に受けやすいです。ネスレでは、コーヒーの木の再生、土壌の肥沃度の改善、堆肥肥料の普及、ヤギの飼育や間作による所得の多様化を通じて、農家の方々のレジリエンス(強靭性)向上を支援しています。また、不規則な降雨パターンによる収入への影響を軽減するため、天候リスク保険制度も試験的に導入しています。

レインフォレスト・アライアンスからの客観的な評価について

レインフォレスト・アライアンス(Rainforest Alliance)は、ネスレと長期的なパートナー関係を築き、2014年からはネスレのコーヒー農家の方々との現地プログラムの指針となるデータ収集と分析を行っています。レインフォレスト・アライアンスがデータ収集のパートナーを介して、2018年から2022年にかけて14のコーヒー原産国で数千軒の農家の方々をサンプリングした結果、2022年のデータは3つのトレンドを示しています。

  • 中国、インド、ベトナム、ブラジル、メキシコ、コートジボワール、インドネシア、コロンビア、ホンジュラスの「ネスカフェ プラン」の契約農家では、2018年と比較すると、コーヒーの現金収入が増加しています。この現象は、収量と価格の上昇の組み合わせにより、実現したものです。

  • 中国、インド、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアでは、間作、手作業による除草、日陰の確保、農薬使用の減少など、再生農業の導入が徐々に増えています。
    研修や技術支援も不可欠な推進要因ですが、その他の要因(投入物のコストなど)も重要な役割を果たしています。

  • 新型コロナウイルスの感染拡大により、農家の支援プログラムは一時中断されましたが、ほとんどの農家は「ネスカフェ プラン」に満足しているようです。現場での技術支援、安定した生豆の購入量、競争力のある価格設定によって、高い満足度を実現しています。

コーヒーを沖縄の特産品に 「ネスカフェ 沖縄コーヒープロジェクト」

「ネスカフェ 沖縄コーヒープロジェクト」は、沖縄で初となる大規模な国産コーヒーの栽培を目指す産学官連携プロジェクト。ネスレが世界中で取り組む「ネスカフェ プラン」の一環です。

沖縄でコーヒー栽培

2019年に沖縄SVとネスレ日本が沖縄県名護市、琉球大学と連携してスタートし、2020年には沖縄県立北部農林高等学校、2022年からは沖縄県うるま市とも連携。

沖縄県内の耕作放棄地などを活用し、これまで限定された量にとどまってきた沖縄県産のコーヒー豆の生産量を拡大することで、沖縄県産のコーヒー豆やコーヒー製品を新たな特産品とするとともに、農業就業者の高齢化や後継者不足、耕作放棄地への対応など、沖縄県の一次産業における問題解決を目指します。

その結果、沖縄産のコーヒーを新たな特産品にしたいと考えています。

ネスカフェ。

そのコーヒーは、あなたをちょっとだけヒーローにする。

“Make your world”を通して、これからも香りや味わいにこだわったおいしいコーヒーをお届けすること、また、皆様がコーヒーを選ぶ際に、生産者や環境に配慮して作られたコーヒー豆を使った一杯を
選ぶことが、“自分やその周りの世界を変える”きっかけとなることを伝えていきます。

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