• 名門大学による 4つの研究レポート REPORT 03 見た目で、営業成績は変わる?そんなはずが・・あるんです。

1993年、ペンシルバニア州立大学が 339の医師を集め、3ヶ月にわたって以下のポイントについて研究をした。

ELEMENTS

  • その医師が、どれぐらい処方箋を書き、どの薬剤を処方したのか?
  • 医師に薬剤をセールスしてきた販売員の見た目はどうだったか?
  • その他、専門知識、コミュニケーション能力のレベルをどう判断したか?

その上で全てのデータを分析したところ、以下の傾向が確認されました。

・販売員の見た目の良さが7点満点で1点増えるごとに、セールスの販売数が平均1.9%増加した。
(この数値は、販売員が男性でも女性でもほぼ変わらない)

・ただし、医師と販売員のコミュニーケーション時間が長くなるにつれ、見た目の良さの効果は薄れていく傾向があった。

・具体的には、両者の関係の長さが「比較的短い」場合(平均1.13年以下)、魅力度評価が1点変わるごとにセールスの販売数は2.94%ずつ変化する。しかし、両者の関係の長さが平均6.39年より長くなると、セールスのシェアは魅力度が1点変わるごとに1.28%しか変化しない。

このような現象が起きる理由について、研究チームは「見た目の魅力は信頼性や好感度、コミュニケーションスキルの認識と相関するからだろう」とコメントしている。つまり、実際に本人の信頼度や社交スキルが高いかどうかは関係なく、見た目が良い人は「この人は能力が高いに違いない」と思われるため、結果的にセールスの成果も上がりやすくなる可能性が高いのではないかと言える。

つまり、第一印象はビジネスシーンにおいて、最初の最重要戦略なのかもしれませんね。

参照文献
Michael Ahearne et al.(1999) “If Looks Could Sell: Moderation and Mediation of the Attractiveness Effect on Salesperson Performance,” International Journal of Research in Marketing 16, no. 4 (1999): 269–84