garoh shirt 01 小山 雅人の場合

2023S/Sシーズンよりスタートしたguji初のプライペートレーベル“garoh(画廊/がろう)”。

「ニュークラシック」をコンセプトに掲げ、既存のクラシックとは違った新たな価値を生み出す上で共に取り組んで頂いたクリエイターの方にインタビューし、それぞれの思いを語っていただく連続対談企画、第一弾はHEUGN(ユーゲン)デザイナーの小山 雅人氏にアタックしました。

制作いただいたアイテム“garohシャツ01”に込められたメッセージとは・・・。

オリジナルとは違う、guji初のプライベートレーベル

ーまずは、「ニュークラシック」というコンセプトについてどう思われますか?

小山 雅人氏(以下小山氏):メンズ服の基礎となるクラシックという普遍的な要素を“garoh”というgujiさんのフィルターを通して「新しい解釈」として提案していくのは素晴らしいことだと思いました。

ringバイヤー宮本(以下宮本):この企画、gujiから伝えられた時って、率直にどう思われたんですか?

小山氏:コンセプトは面白いな・・・と思ったんですが、実は、どの様に表現して良いのか?少し不安な要素もあったんです。

というのも、gujiさんとのお付き合いはまだそこまで長いものではなかったので、gujiさんがgujiさんならではのクラシックを過去どのように表現されていたかを理解していなかった部分がありまして。

gujiアシスタントバイヤー前澤(以下前澤):確かに、INVERT(インバート)というブランドからお付き合いがスタートしまして、それが2020S/Sシーズン。

そのINVERTも、現在お取り扱いさせていただいているHEUGNもbalconeセクションということで、コンテンポラリーなカテゴリーでのお付き合いですよね。

小山氏:そうです。なので、gujiさんが培われてきた“クラシック”についてはあまり理解がなく・・・。

宮本:そこで、gujiとringが創業から提案してきたスタイルやブランドなど、過去のブログやWEBカタログなどから抜粋してプレゼンさせていただいたんですよね。

小山氏:はい。それを拝見し、イタリアンクラシコを中心に、その中でもモダンなスタイルを提案されていたことを知りました。そして、早くからクラシックとコンテンポラリーをミックスさせたスタイルを提案されていたことも知りました。

それらを時系列で知ることで、ミックススタイルとは違う、アイテムとしての“ニュークラシック”のイメージが少しずつ固まってきたんです。

ヨーロッパ由来のものよりも距離のあるシャツ

ー今回製作いただいたアイテムはシャツになります。

小山氏:アメリカの、60’sのシャツをベースにドレス仕立てのシャツを企画しました。

宮本:なぜアメリカのシャツやスタイルをベースにされたんですか?

小山氏:今までのgujiさんの中で展開している商品テイストより、少し距離のあるものをベースにしたかったんです。

あくまでも“ニュークラシック”なので、ルーツを大切にしながらも、既に中心に展開されているイタリアからは離れたかった。そこで、ヨーロッパ由来のものよりも距離のあるアメリカのドレスシャツを引用しました。

前澤:かなりサンプルもご用意いただきましたよね。

小山氏:はい、私が所有しているヴィンテージのドレスシャツを複数枚皆さんにご覧いただき、イメージのすり合わせをしました。

バシッとこれです!!というのをお見せできればよかったんですが、こういうところに当初感じた不安が現れていたんですかね・・・。

前澤:そうだったんですか?

丁寧に説明いただき、僕たちのイメージもどんどん膨らんでいきましたので、その時点で完成がすごく楽しみになりました。

メンズ服はディテールの積み上げ

ーシルエット自体はジャスト・タイトにはされていないですよね。

宮本:garohシャツはハンド工程をいくつも採用した、非常に手の込んだ作りになっています。

ドレスシャツとして、ハンド工程がもたらす着心地向上のメリットは比較的薄いように思いますが、それでも採用された意図はどのようなところにあるのでしょう?

小山氏:メンズ服はディテールの積み上げだと思っています。

服自体を着た時や手に取った時に、「どんな印象でどんな雰囲気を醸し出すか」が重要な気がしています。

今回このシャツをハンドにした意味は、シャツ全体の表現の中で柔らかい雰囲気や着用感を出したかったので取り入れています。

宮本:ミシンステッチから感じられる端正さや均整の取れた見え方ではなく、「柔らかさ」を大切にされたんですね。

ー小山さんご自身が生み出されているHEUGNはシャツの人気がすごく高いと思います。

前澤:garohシャツで表現したかったことは「柔らかさ」以外にもあるんでしょうか?

小山氏:gujiさんの顧客様、特に大人の方が様々なシーンでリラックスして着用いただけるように考えました。

HEUGNよりは、少し抑えたシルエット。gujiさんが展開されている既存のブランド群と比べると少しゆとりのあるフォルムを描きたかったんです。

これが正に、gujiさんが提案する“ニュークラシック”ではないかと。そこをピンポイントで狙ったシャツを表現しようと思いました。

前澤:なるほど・・・、HEUGNと、イタリアンファクトリーブランドの中間的なイメージですかね。

小山氏:顧客様が好まれるシルエットが手探りだったので、かなり難しく感じました。

その中で、出来得る限りの絶妙なシルエットが作れたと思います。

使い勝手の良さに優れた100/2ポプリン

ー生地についても教えていただけませんか?

宮本:今回採用されている生地はトーマスメイソンですよね。

採用された理由や、実は他にも検討していた生地なんかはあったんですか?

小山氏:この生地は100/2のポプリンでそこまで番手の細いものではないんですが、僕が今まで見たり着たりしてきた中ではやはり100/2が一番使い勝手が良いと思ったからです。

中には140/2や120/2が良いという意見もあるのですが、一日中着ていると実はクタクタになってしまうようなこともあり、100/2くらいのクオリティがこのシャツには丁度良いかなと。

宮本:“ニュークラシック”だけに長く着続けられること、生地のハリコシとしなやかさを考慮した結果のチョイスなんですね。

小山氏:トーマスにした理由は、100/2のクオリティで打ち込みや規格のバランスが優れていると思ったからですね。

前澤:同じ100/2でも、メーカー毎に微妙に特性が違うんですね。

小山氏:その点トーマスは本当に素晴らしいですよ。

次回作はニットジャケット!?

宮本:最後に、小山さんにお願いするgarohアイテム、次回はジャケットをお願いしていますが、現段階でもうアイディアはおありなんでしょうか?

小山氏:そうですね、次はニットジャケットに挑戦します。

宮本:ニットジャケット!!

小山氏:カーディガンジャケットかなと。

ニット系のカーディガンジャケット。

宮本:なるほど・・・。その心は?と伺いたいところですが、それはまたインタビューの際にお伺いできればと思います。

garohシャツ、是非手に取ってご覧くださいね!!

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