garoh pants 01 平 剛の場合

2023S/Sシーズンよりスタートしたguji初のプライペートレーベル“garoh(画廊/がろう)”。

「ニュークラシック」をコンセプトに掲げ、既存のクラシックとは違った新たな価値を生み出す上で共に取り組んで頂いたクリエイターの方にインタビューし、それぞれの思いを語っていただく連続対談企画、第三弾はla favola(ラファーヴォラ)を手がけるデザイナー平 剛氏にご登場いただきます。

“garohパンツ01”について、製作秘話を伺いました。

オリジナルとは違う、guji初のプライベートレーベル

ーgarohが掲げる「ニュークラシック」というコンセプトについてどう思われますか?

平 剛氏(以下平氏):僕の想像出来ないスピードで時代が変化しているので今更何がきても驚かないですが、世界中のお店などを見てきてgujiほどベーシックを突き詰めている店舗はない。
gujiだからこその企画だと思いました。

なのでこの企画に参画させて頂きましたし、純粋に楽しそうだと感じました。
今の時代でアクションを起こすことがとても素敵だと思います。

gujiバイヤーマネージャー高階(以下高階):僕たちは是非平さんにもこのプロジェクトに参加していただきたかったんです。

平氏:ありがたいとしか言いようがない。
素直に求められるということは、本当に嬉しいです。

ringバイヤー宮本(以下宮本):la favolaをコートを中心に展開されていると思いますが、今回はパンツをお願いしました。

パンツ作りに対するお考えを教えていただけませんか?

平氏: 先に言うと、la favolaはコート中心のブランドではありません・・・。

宮本:え・・・!!

高階氏:初めはコートが多く、僕たちもコートを中心にオーダーをさせていただいていたんですけど、だからかな・・・?

ジャケットやカットソー、パンツも含めたトータルのコレクションがあって、gujiもオーダーいろいろと展開しているよ。

宮本:大変失礼いたしました・・・!!

全体的に流れる線のように

ーあらためてお願いします。

平氏:パンツについては、出来るだけ一直線に見せたいと言う表現なのか、細くても太くても長く見せたい思いが強くあります。

決して足を長く見せたいとかじゃなく、全体的に流れる線のようにしたいイメージですね。

宮本:イタリア物に多い「美脚」という概念とは違った意味で「長く」なんですね。

平氏:そうですね。

海外ではお尻のラインを見せるが、お尻のラインを出来る限り見せない仕様を心掛けました。
ただ、見えた時にはかなり綺麗に見えるようにしたいと思っています。

高階:見せない、でも綺麗に。

平氏:また、プリーツはとにかく立たせたいんです。

横に逃げないように縦に綺麗に立たせることで、太い細い関係なくパンツは綺麗に見えると思います。

あとは、デニムもチノパンもカーゴパンツもクリースの入ったドレスっぽいパンツもどうこなすかしかないので。

お尻を自然に、綺麗に

ー特にワンピース仕様の後身が特徴的なディテールですが、採用した理由を教えてください。

高階:このパンツで肝になるディテールですよね。

平氏:お尻周りはウエストから膨らませるのではなく、腰周りを一度反らせて自然な形を作っています。
それにより、ヒップが極端に膨らむことがなくなり、パンツの良さを感じてもらえると思います。

また、見慣れない物より、なんかどこかで見たことあるかな・・・ぐらいが気分かなと思いますね。

宮本:シルエットは細くもなく、緩くもないくらいでいわゆる中庸くらいですよね。

平氏:先程お伝えしたことが理由ではありますが、クラシックとうたっておいて、自分だけの満足で、お客様に理解してもらえないのはNGだと思いました。

トップスとの相性で、緩め、細めどちらにも相性が良くなれるようなバランスを取りました。

ー生地について教えていただけますか?

高階:モヘア混生地にもたくさん種類がありますが、この生地を選ばれた理由を教えてください。

平氏:コットン以上にモヘアはハリコシがあり返ろうとする生地です。
それだけに、先程のとにかくプリーツやクリースを立たせるにはモヘアの生地が一番適していると思いました。

また、色に関してはトップグレーこそメランジ感やスラブ感が出ます。逆にネイビーとかだとわかりやすくは出ないですよね。

宮本:確かに濃色になればなるほどメランジ感が薄れてまとまっていきますよね。

平氏:それに、生地の粗々しさを出したかったという理由もあります。
節っぽいところが散見されると思いますが、それを含めて生地の特徴と考えました。

あとは、モヘア特有の光沢があり、日本の夏にはこのシャリ感はとても良いと思います。

高階:la favoraとは違った感覚で作られたんですか?

平氏:どの洋服でも、まずは自分が着れるかどうか。これは、lafavolaでも同じ。

答えとしては特に無いという言い方になりますが、それを今回の趣旨に合わせて作りました。

次はジャケットを作ってみたいかな・・・。

着る人のお好きなようにこなしてほしい

ー平さんから強くお伝えしたいことがあれば、教えてください。

平氏:やはり、先程のパンツのウエストの話が一番です。
タックインした際に全く変わってきます。

ウエストに帯がついてると、タックインした物が乗る感じになります。
ワンピースだと、自然に吸い込まれていくようなタックインになるので、やはりヒップ箇所がより綺麗に見えてきます。

高階:おっしゃられている通り、見え方、見せ方へのこだわりが相当強いですね。

la favolaの展示会の際にも色々とお話をお伺いしますが、着た時の生地の動きや広がり、見え方についていつも詳しく説明いただけて、すごく勉強になるんです。

平氏:マーベルト固めだとちょっとしんどく見えると思うんです。

Tシャツタックインなど個人的には甘辛なスタイルが好きですが、シャツでもニットでも好きなように、是非こなしてほしいです。

さっきも言いましたが、あとは着る人がどうこなすかだけだと思っています。

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