小川直也と戦ったハイフライの2戦目!中央道を舞台にEV・ハイブリッド向けタイヤの実力をチェック
大手タイヤ通販会社の「オートウェイ」がイチオシするタイヤブランド「HIFLY(ハイフライ)」。ハイフライと言えば、昨年、ベストカーで小川直也氏とも熱戦を繰り広げた?新進気鋭のアジアンタイヤです。このハイフライからEV・ハイブリッド車向けのエコタイヤ「eHF501」が登場したということで、諸星陽一氏が、ベストカー編集部のカローラツーリング(ハイブリッド)に装着して、都内から富士山周辺までの往復ドライブで実力をチェックしました!
TEXT/諸星陽一、PHOTO/西尾タクトハイフライってどんなタイヤ?
ハイフライはアメリカに本拠を置くユニコーン社が手掛けるタイヤブランド 。ハイパフォーマンスタイヤからコンフォート系やSUV用まで幅広いラインナップから選べるのに加えて、スタッドレスタイヤも用意される。生産は中国で北米や欧州などの先進国でも人気となっている。
ちなみにベストカーでは昨年、柔道家でR34GT-Rオーナーの小川直也氏がHIFLY HF805を愛車に装着して試乗。「充分なグリップと乗り心地のよさを実感した」と評価した。
EV・ハイブリッド車向けの eHF501
ここ数年、アジアンタイヤと呼ばれるアジア製のタイヤが注目を浴びている。最大の魅力はその低価格にあるが、各種性能について疑問を抱いている人も多いだろう。
たしかに20年前のアジアンタイヤは、ちょっと首を傾げたくなるようなものもあった。しかし、近年のアジアンタイヤの各種性能はかなり高くなってきており、国産タイヤと比べても遜色のないものも存在する。
今回、試乗を依頼されたオートウェイが扱うハイフライ eHF501はエコ性能を重視するモデルである。ハイフライはアメリカのユニコーン社が扱うタイヤブランドで、工場が中国にあるためアジアンタイヤという位置付けになっている。
eHF501のトレッドは4本のワイドなストレートグルーブによって分けられた4つのベルト状ランド部に、大きな横溝は設けず左右を貫通する曲線サイプが刻まれているのが特徴的だ。保有サイズは16インチが205/55R16と205/60R16、17インチが205/50R17と215/55R17の計4種。いずれもエクストラロード(XL)規格に適合している。
富士山方面へ!中央道に乗って約300キロの試乗
試乗コースは東京都文京区にある編集部から富士・山中湖までの往復。高速道路、ワインディング、一般路を走りながら燃費も計測した。
高速道路ではステアリングがビシッと直進状態で安定している。車線変更時の動きに急激さや緩慢さは感じられない。ACCとレーンキープを作動させて走った際の自動修正舵に対する反応も過敏ではなく、また応答遅れもなかった。高速道路での性能は充分に確保されている印象である。
燃費を重視したタイヤと聞いていたが、気になっていたワインディング性能でも、予想以上に操縦性がよく好印象だった。
コーナリングフォース(曲がる力)の立ち上がりは、ステアリングを切ってからスムーズに立ち上がる。初期応答レスポンスをあまり高く設定はしておらず、一般的な使用において使いやすい印象。
曲がり始めてからは、路面をグッとつかむようなしっかりしたグリップ感があり、安定したコーナリングが可能。もちろん、スポーツタイヤのようなハイグリップさはないのだが、必要にして充分なコーナリング性能である。
一般道での乗り心地は充分に確保されている。ふわふわ感やタイヤがよれるような不安感はない。路面の継ぎ目を越える際に発生する「パン」というような音に関してもよく抑えられている印象。あらを探すなら、若干パターンノイズが気になり、ステアリングを切った際に音量が増す部分だが、注意深く聞いていると気がつくレベルのものだ。
今回の試乗では上り勾配が多い高速道、一般路、ワインディングの往路で20.8km/ℓ、下り勾配の高速道路がメインの復路で30.3km/ℓという燃費を記録。この成績はなかなかのものである。7,000~8,000円/本の価格で、この性能が手に入るのは、素晴らしいコストパフォーマンスだといえる。
※価格はいずれも税込、取材当時のものです。