

北海道小麦畑レポート
~北海道江別市「小麦圃場」江別製粉株式会社~
2021年6月21~25日
6月は気温30度を超す好天の日もあれば、低気圧や気圧の谷の影響で曇りや雨の日もありましたが、概ね晴れの天気でありました。
北海道江別市を訪れて

■江別製粉本社前にて

江別製粉株式会社
森と水に育まれた小麦の産地「北海道江別市」その「小麦畑」に囲まれた江別製粉株式会社と圃場を訪問しました。
各エリアの発育状況
北海道江別市の小麦圃場を品種別に訪れ小麦の生育状況等の見学させていただきました。
きたほなみ






Report
1ヘクタールあたり、おおよそ6~7トン程度収穫できる小麦で、菓子用粉のドルチェなどの原料となります。
他の小麦の比べ圧倒的に収量が多いため、北海道で最も栽培されている小麦です。
すでに麦穂の下半分程度が枯れはじめ、早ければ7月中旬には収穫時期を迎えそうです。
他の小麦の比べ圧倒的に収量が多いため、北海道で最も栽培されている小麦です。
すでに麦穂の下半分程度が枯れはじめ、早ければ7月中旬には収穫時期を迎えそうです。
ゆめちから






Report
1ヘクタールあたり、おおよそ5~6トン程度収穫できる小麦です。
高タンパクが特徴で、ブレンドして使用されるケースが一般的です。
ゆめちからは密集して植えるようで、他の小麦粉と比べても密度が違い圃場を見分けやすい品種です。
高タンパクが特徴で、ブレンドして使用されるケースが一般的です。
ゆめちからは密集して植えるようで、他の小麦粉と比べても密度が違い圃場を見分けやすい品種です。
春よ恋






Report
1ヘクタールあたり、おおよそ4~5トン程度収穫できる春まき小麦です。
ちょうど花が咲き終わり、これから殻の中に胚乳が蓄えられていく段階です。
茎も細く、着丈もまだまだ低く、若い状態です。
穂につく粒が多く、豊作を予感させています。
これから週を追うごとにますます成長を続けていくでしょう。
ちょうど花が咲き終わり、これから殻の中に胚乳が蓄えられていく段階です。
茎も細く、着丈もまだまだ低く、若い状態です。
穂につく粒が多く、豊作を予感させています。
これから週を追うごとにますます成長を続けていくでしょう。
はるゆたか~初冬まき~






はるゆたか~春まき~






Report
1ヘクタールあたり、おおよそ 3~4 トン程度収穫できる春まき小麦です。
穂発芽や赤カビ病のリスクを回避するために、最近では初冬撒きが主流となっている品種です。
(初冬撒きによって登熟期間を前倒し、長雨による穂発芽や赤カビ病リスクを回避しています)
少しずつ、小麦粒(殻)の中に胚乳が詰まってきています。
穂が青いので、まだまだ水分を持っています。
茶色く枯れることで粒も硬くなり、よく知る小麦になっていきます。
穂発芽や赤カビ病のリスクを回避するために、最近では初冬撒きが主流となっている品種です。
(初冬撒きによって登熟期間を前倒し、長雨による穂発芽や赤カビ病リスクを回避しています)
少しずつ、小麦粒(殻)の中に胚乳が詰まってきています。
穂が青いので、まだまだ水分を持っています。
茶色く枯れることで粒も硬くなり、よく知る小麦になっていきます。
小麦畑風景

まとめ
2021年の北海道産小麦は、訪問しました札幌市や江別市周辺では比較的豊作になる予想です。6月下旬までの間、特に発育に影響を受ける天候不順もなく、この地域では順調に成長しています。
豊作の年はタンパクが下振れする可能性が高いため、強力系の小麦にとっては注意が必要です。
また、少し雨が少ないために地面のひび割れが気になります。
地面がひび割れることで肥料などが畑全体に行き渡り難くなるため、もう少し雨のめぐみがあっても…と言った状況です。
ただ、雨が少ないとタンパクは高くなる傾向なのでうまくバランスが取れると大豊作のようです。
強力系の小麦は、ちょうど花が咲終わり自然風によって受粉が促され、これから実が詰まっていく真っ只中。
小麦は 7月下旬から8月中旬にかけて収穫されますが、特にこれからの1ヶ月間の雨量と日照で全てが決まると言っても過言ではありません。
まだまだ安心できる状況ではありませんが、現時点では病気などの兆候もなく収穫時期が楽しみです。
北海道の一部の地域の情報ではありますが、ご参考になれば幸いです。
テキスト/写真:戸倉商事株式会社 杉江