01ホコリ落とし
ブラッシングでほこりを払う
絶対にしてはいけないことは、豚毛などの固めのブラシで強くブラッシングすることです。毛が立ち上がり、荒れてしまいます。
コードバンには、JEWELホースヘアブラシ等の毛が柔らかい馬毛ブラシをやさしくお使い下さい。
独特の艶やかな光沢から「革のダイヤモンド」とも称される希少なコードヴァン。
その魅力を最大限に引き出し、長く愛用するためのお手入れ方法を解説します。
コードヴァン(コードバン)は馬の臀部から取れる皮革です。一頭の馬からごく僅かしか得られません。
その独特のつややかな光沢と希少性から「革のダイヤモンド」とも言われ、靴以外にもバッグ・財布等の革小物の素材としても非常に人気が高いものです。
仕上げが数種類あり、全て同じ性質ではありません。
革の表の面を使う牛などの一般的なスムースレザーと異なり、コードヴァンは馬の臀部の革の裏側から削り出した、コードヴァン層と呼ばれる特殊な素材を用いてつくられています。
牛のスムースレザーの繊維が水平方向に交絡しているのに対し、コードヴァンの繊維は垂直の束状になっています。
繊維が縦に揃った状態は、スムースレザーというよりもむしろスエードなどの起毛革に近く、その毛の先端を寝かせるようにして、あの独特の光沢感を作り出しています。一見、スムースレザーのように見えますが、全く異なるものであるので注意が必要です。
前述の通り、毛を寝かせることによって、あの光沢感を作りだしています。
そのため、毛を立ち上がらせるような状態にしないことや、水が浸透し易い上に、繊維が水で膨らむと表面が凸凹状態になってしまうため、防水対策を心がけることがポイントです。
それでは具体的なお手入れの方法を見ていきましょう。
ブラッシングでほこりを払う
絶対にしてはいけないことは、豚毛などの固めのブラシで強くブラッシングすることです。毛が立ち上がり、荒れてしまいます。
コードバンには、JEWELホースヘアブラシ等の毛が柔らかい馬毛ブラシをやさしくお使い下さい。
クリーナーで汚れを落とす
革にやさしい弱酸性タイプをお使い下さい。ジュエル アルコット デリケートレザー用ソフトクリーナーは、コードヴァンだけでなく、デリケートレザー全般、もちろん一般ツヤ革にも安心してお使い頂けます。
毛を立てないよう、ごしごしこすらずにやさしく拭き取ります。
必要な油分を適宜補うことを怠ると、表面が乾燥して毛がぱさついた状態となり光沢感が失われてしまいます。
コードヴァンは皮革の繊維が垂直の束状になっているため、以下のタイプが向いています。
※一般的な乳化性靴用クリームは、油分が繊維を膨らませて毛を立たせやすくなってしまうため、おすすめできません。
特に補色や光沢感をプラスする必要のない新品のうちは、ツヤ革・コードバン革のバッグやお財布などにも幅広く使える商品が使いやすいです。
毛を立てないよう、ごしごしこすらず、クリームを丁寧に革に入れ込んでいくイメージでお使い下さい。ワックス使用時は、水の侵入を防ぐため水滴を直接靴にたらさず、布の方を少し湿らせる程度にして磨いてください。
ブラシで磨きこんでから、仕上げ
コードバンの財布や小物のお手入れ
ご使用頂くことは可能ですが、残念ながらコードヴァンは、一般的なレザー用防水スプレーの効果がスムースレザーに比べ非常に限定的となってしまいます。
防水スプレーは噴霧して乾かした後ツヤが消えてしまうので、再度ワックスなどで磨く必要があります。この場合、表面のフッ素防護層が弱体化するので、コードヴァンの繊維に残ったフッ素の撥水力が頼りになりますが、牛の革のように繊維が水平方向に交絡しておらず、垂直の束状になったコードヴァンの構造が不利に働き、効果が限定的になってしまうのです。
雨の日や、降りそうな日は履くのを極力避けて下さい。
一般的な防水スプレーよりも効果は落ちますが、コードヴァンに使用できる防水効果のある商品もございます。
コードヴァンの靴には、テンションが強めのツリーのご使用はおすすめしません。
強い力がかかることで、寝ている毛が立ちやすくなり、また繊維構造的に革に負担がかかり、切れやすくなってしまうためです。
テンションが調整できるシューツリーを使用するか、または「甲部の独特のシワこそ、コードヴァン靴の味」として楽しむとらえ方もあります。
テンションが調整できるシューツリーも反り返りを防ぐことを主目的とし、テンションをあまりかけ過ぎないようにしてご使用下さい。