

ミルフィーユ・オ・フレーズ(ナポレオンパイ)
華やかな見た目と贅沢な味わいでお子様から大人まで老若男女に人気のミルフィーユ。
キャラメリゼしたサクサクの3枚のパイ生地の間にクリームを挟んだ、フランスの歴史ある焼き菓子です。
フランス語で「千」を意味する「mille」と「葉」を意味する「feuille」が合わさった名前は、パイの層が何枚にも重なった葉のように見える様を表現したことから命名されたと言われています。
苺を挟んだものをミルフィーユ・オ・フレーズと呼び、別名ナポレオン・パイとも呼ばれクリームの甘みと苺の甘酸っぱさがパイ生地の美味しさを引き立てます。
作り方
1.下準備
・生クリームにグラニュー糖を加えてホイップし、冷蔵庫で冷やしておきます。
・カスタードクリームを作り、裏ごしして滑らかにしておきます。
カスタードクリームの作り方は「基本のKEY クリームパン ~グローブ成形~」をご参照下さい。
・冷水に塩を溶かしておきます。
・ピスタチオを刻んでおきます。
2.パイ生地(パート・フィユテ)
準強力粉を台の上にふるいます。
土手を作るように真ん中を開けたリング状にして、中央に塩を溶かした冷水を入れます。
内側から冷水を少しずつ粉に混ぜていき、表面がなめらかな状態になるまで捏ねます。
【パート・フィユテ作りのPointを動画で!】
捏ね上がれば、生地を丸くまとめ、ナイフで中央に十字の切り込みを入れます。
捏ねると弾力が出るので力を抜くために十字に切り込みを入れます。
また、四角形に開きやすくもなります。


乾燥しないようにビニール等にくるみ、冷蔵庫で30分から1時間休ませながら冷やします。
3.
打ち粉(分量外)をふった台の上に生地を置いて十字に入れた切れ目から開き、めん棒で横長の長方形に伸ばします。


伸ばした生地にシート状にした折込用バターをのせて、まわりの生地を中央に向けて折りたたみ、つなぎ目をしっかりくっつけます。
(1)めん棒で上から軽く押さえて生地とバターをなじませていきます。
(2)めん棒で長方形に伸ばし三つ折りにします。
(3)生地を90度回転させ(1)~(3)の工程をします。
(4)ラップで包み、冷蔵庫で30分~1時間休ませます。
(1)~(4)の工程を更に2回繰り返し、合計6回の三つ折りをします。
生地と折り込む油脂の硬さは同程度にしておきます。
硬さが違うと、生地だけが伸びすぎてしまったり油脂が割れてしまい、キレイに折り込むことが出来ません。
作業台に生地がひっつかず、延ばしやすいように打ち粉を適度にふりながら作業して下さい。
めん棒で押さえて生地の空気を抜きながら、生地とバターをなじませて下さい。
また、空気がたまっている場所は生地に竹串などで穴をあけて、空気を逃がしましょう。
【Pointを動画で!】
4.
冷蔵庫で休ませておいた生地を天板の大きさに厚みが約3mmになるように延ばします。
焼き縮みが少なくなるように縦横に均等に延ばしてください。

延ばした生地を冷蔵庫で約30分休ませながら冷やした後、焼き縮みしにくいように、縦横にピケをしてさらに冷蔵庫で約30分休ませます。

5.焼成
焼成後にカットしやすいように完成サイズに筋目を入れてから、ベーキングシートを敷いた天板にのせます。

200℃に予熱したオーブンで焼成し、薄く焼き色がついてきたら、平らに焼き上がるように重し代わりの天板をのせてさらに焼きます。
両面がキレイな焼き色になれば、一度オーブンから取り出します。


表面全体に粉糖を薄く振りかけ、220℃に設定しなおしたオーブンに入れます。
粉糖が溶けて表面がキャラメリゼされたらオーブンから取り出し、ケーキクーラーなどの上で冷まします。


焼成時間にこだわらず、中までしっかりと色付くまで焼き上げます。
キャラメリゼすることで、香ばしい風味のパイになると同時に、クリームの水分移行を防ぐので、仕上がりの食感が良くなります。
6.組み立て
焼き上げたパイ生地を筋目に沿ってカットします。
カットしたパイ3枚が1セットです。
この際、カットした切れ端は刻んでパイクラムを作っておきます。


1枚目のパイのカラメリゼした面を上にして、苺ジャムを全体に薄く塗ります。
ジャムの上にカスタードクリームを絞り、苺を並べます。

隙間にカスタードクリームを絞り、少しならします。
ジャムを全体に薄く塗った2枚目のパイをのせ、上から少し押さえます。


同じように、カスタードクリームを絞って苺を並べ、隙間にカスタードクリームを絞ってならします。
3枚目のパイを重ねて上から少し押さえ、冷蔵庫に約30分入れて状態を落ち着かせます。


短辺の端をカットして形を整えます。
側面の隙間を埋めるようにカスタードクリームを塗ります。
作っておいたパイクラムを貼り付けます。


7.仕上げ
上部分をホイップした生クリーム、苺、刻んだピスタチオ、ミントなどで飾り仕上げます。
お好みのサイズにカットしてください。


備考
レシピ作成者:Shimizu、photo:Sawai
所要時間:3時間(冷蔵庫で冷やす時間を含まない)