ボデガ 『ベルナベレヴァ』 は、スペインの首都マドリッドから75分のところにある瀟洒な街 San Martín de Valdeiglesias/サン・マルティン・デ・バルデイグレシアスの Cerro de Guisando/セロ・デ・ギサンド山脈と Gredos/グレドス山脈のふもとに位置しています。すぐそばにはローマ時代にLusitania/ルシタニア県と Tarraconense/タラコネンセ県との境界線となっていたTórtolas/トルトラ川があり、この地には人々の長い歴史が刻まれてきました。ボデガの歴史も古く、約100年に渡りますが、その起源は1923年にマドリッドの名医、Dr.Vicente Álvarez-Villamil/ビセンテ・アルバレス・ヴィラミル博士が土地を購入したことから始まります。彼は高貴な品種ガルナッチャを植え、ボデガを「ベルナベレヴァ:熊の棲む森」と名付けました。現在は子孫らが受け継いでおり彼らは何十年もの間、ヴィラミル博士が創業当時に植えた古いブドウ樹を植え替えることはせず、決して今のスペインの流行に流されることなく、膨大な手間と時間を費やしながら、誠実で、高品質で、希少価値の高いワインを生み出し続けています。古い写真の笑顔の女性は、ヴィラミル博士の娘ルイーザさんです。
『ベルナベレヴァ』 では自然とのバランスを尊重した畑仕事が行われています。有機栽培の認証を受けることは彼らの目標ではないため、敢えて取得してはいませんが、それに相応しい栽培方法を厳密に取り入れ、100年に渡り、365日休むことなく努力を続けています。ボデガでは、この先の未来においても高品質なブドウを育て続けていくためには、「環境と調和し、自然のサイクルを重視し、丹念に自社畑の手入れをすることが唯一の方法である」と捉えています。その哲学に基づいて育まれたブドウを用いて造られたワインは、それぞれの標高、方角、土壌、樹齢などの特徴をしっかりと表現しています。
『ベルナベレヴァ』 のロゴは 「狩猟の女神 」と 「熊」 を表しています。ギリシャ神話に登場する狩猟の女神は、精霊の棲む森を献身的に守り、ブドウの収穫を祝ってワインを讃える儀式では、熊を伴っていたという話が伝えられています。また「ベルナベレヴァ」とは、「熊の道」や「熊の棲む場所」、または「熊の隣」という意味があり、これら2つのインスピレーションを受け、ロゴには狩猟の女神が熊にまたがるモチーフがデザインされています。
畑仕事は馬と共に全て手作業で行い、家畜の牛の糞の堆肥を使用し、有機レベルの高い土壌を丹念に整え、ケミカルなものは一切使わない伝統的な有機農法で栽培、管理しています。冬と春の剪定などの多くの畑作業は月の暦に合わせて行われています。あえて有機栽培の認証は取得していません。
【自社畑】古樹が植えられた畑を合計35ヘクタール所有
【区画】広さ、土壌、方角、斜度などのテロワールの条件や樹齢に基づき、細かく区画を分けて管理
【標高】600m~830m
【土壌】主に茶褐色で比較的酸性度の高い風化した花崗岩から成る砂質海抜830m以上の高地の区画は土壌が浅い
【栽培品種】ガルナッチャ、アルビーリョ、モスカテル・デ・グラノ・メヌード、モレニーリョ、ガルナッチャ・ブランカ
【年間降水量】約628mm
【収穫】12kg用のバスケットを用いて、手作業で行います。
【マセラシオン】ゆっくりとした抽出ができるよう、低温で24時間
【発酵】区画ごとに分け、それぞれに合った発酵槽を用いて、人的介入は最小限に抑え、野生酵母による自然発酵を促します。
【マロラクティック発酵】全ての赤ワインで30日間以上
【熟成】大小さまざまなサイズのフレンチオーク樽を用いて、それぞれのキュヴェに合わせた熟成期間を経ます。※輝くほどの華やかなアロマを覆い隠すことがないよう、新樽はほとんど使用しません。