現オーナーはミリアム・ゴンザレス女史で、彼女の母エレナが当ボデガを創業しました。エレナは 「リベラ・デル・ドゥエロ」 最大のブドウ産地であ「Burgos/ブルゴス」 地区の小さな村 「ソティージョ・デ・ラ・リベラ」 にあるブドウ栽培農家に生まれました。彼女は結婚後に夫のホアキンと共にカタルーニャの地で、農業ではなく建築と装飾の業界でビジネスを立ち上げ、苦労の末に成功を手にし、同時に経営手腕を身に付けました。彼女はその後故郷に戻り、ブドウを提供してくれる親戚と共にボデガ 「Valdaya」 を設立しました。
ボデガは2013年に2人の若きワインコンサルタント、マルタ・ラマス女史とミゲル・フィサック氏を迎えました。彼らは共にボルドー大学で醸造学を学び、フランス、ボルドー地方のサンテ・ミリオンやペサック・レオニャン、ニュージーランドのホークス・ベイ、カリフォルニアのナパ・ヴァレー、南アフリカのケープ・タウンで経験を積み、古郷スペインに帰郷しました。創業時からボデガでは大量に収穫したブドウを大型のタンクで醸造していましたが、彼らが就任して以来、ワイン造りは大きく変革を遂げました。彼らは自然に寄り添ったブドウ栽培を行い、自社畑を細かく区分けし、発酵は小分けにして行い、タンクと古樽を使い分けるなど、モダンな醸造工程に切り替えりました。奇しくも彼らが着任した2013年ヴィンテージは、ここスペイン北部では一年を通して降雨が多く、ブドウの成熟が進まず非常に厳しい栽培環境になりましたが、彼らはその才能と高い経験値を発揮し、困難を乗り越えた素晴らしいキュヴェを造ることに成功しました。今ボデガはさらに一丸となり、「所有する9つの区画から、それぞれの個性が自然のままに表現された、最高品質のワインを造る」 というシンプルなコンセプトのもと、若き職人たちのセンスと経営者の英知、そして大きな情熱が、ワイン造りに注がれています。
スペイン随一の赤ワインの銘醸地 D.O. リベラ・デル・ドゥエロ はイベリア半島の北部の高原に位置し、気候は大陸性気候と地中海性気候が混在していると言われています。夏は乾燥しており気温は40℃まで上がりますが、冬は寒さが厳しくマイナス18℃にまで下がることもあり、四季を通して気温の差が激しいのが特徴です。降水量は他のワイン産地に比べるとやや少なめで、年間降雨量は450mm、日照量は年間2,400時間以上を誇り、ブドウ樹は大地に深く根を張り、燦燦と太陽の恵みを受けています。
【栽培管理】恵まれた気候により病害が少ないため有機農法を取り入れやすく、認証は受けていませんがケミカルな薬品は一切用いず一列ごとに草を植え、天然の肥料と天然の除草剤のみを使用。
【栽培品種】テンプラニーリョ
【土壌】今から約2300万年前の中新世時代に形成された複雑な堆積物を含む起伏に富んだ地層で、 砂質粘土、粘土石灰岩、石英などで構成されています。
【収穫】20kg用のバスケットが用いられ、手作業にてそれぞれの株の中で最もよい房が選ばれます。
土壌やテロワールによって分けられた区画のそれぞれの個性を最大限に生かすため、すべてのキュヴェにおいて発酵から熟成に至るまで、細かくロットを分けて、自然の摂理に則り、人的介入は最小限に抑え、野生酵母による自然発酵が促されます。使用する発酵槽や熟成樽はそれぞれに合うように厳密に選ばれており、醸造方法や熟成期間もそれぞれに大きく異なります。
【除梗】100%
【発酵】開放式のセメントタンクや樽を使用し、約20日間、野生酵母による自然発酵
【樽】全てフレンチオーク樽で、フランスの7つの樽メーカーの選りすぐりの樽を使い分けており、新樽は焼き加減の軽いものをセレクトしています。