Broom Ridge 2019
ブルーム・リッジ 2019
【キュヴェ】パールドバーグ地区へ捧げるオマージュ的なキュヴェで、クリスが2011年から関わり「Fire by Night」としてリリースしてきた単一畑を遂に2019年に購入し、畑名とキュヴェ名を一新しました。「Broom Ridge」とはアフリカーンス語の固有名詞「Besemgoeskop」の大まかな英訳で、この地区を示す単語です。独特の風化した花崗岩に植わった古木のシュナン・ブランからは、パワフルで純粋で透明感のあるワインが生まれます。
【品種】シュナン・ブラン100%
【産地】パールドバーグ地区 【畑立地】気候は冷涼で、朝日をたっぷりと浴びる丘の上部斜面 【面積】20ha
【土壌】風化した花崗岩 【植樹】1974~1980年 【全房使用率】100%
【発酵】卵型のセメントタンクと小さな古樽にて、約1カ月間、野生酵母による自然発酵
【熟成】発酵樽のままシュールリーにて12ヶ月間熟成させた後、タンクにて細かい澱と共にさらに6カ月間寝かせます。
【テイスティングノート】これまでの「Fire by Night」と同じように、ポテンシャルが開花するまでに2~3年を要します。今はライムや若葉、エルダーフラワーや甘いハーブの香りが印象的で果実味の奥に少し神経質さを思わせる酸と塩味を感じますが、今後辛抱強く待てば必ず、マンゴーやジャスミン、バニラなどのフレーバーに妖艶なスパイスのニュアンスを伴った、リッチな印象の大輪の花を咲かせてくれるでしょう。
【年間生産量】5251本
【アルコール度数】13.0% ◆無清澄
Magnetic North 2019
マグネティック・ノース 2019
【品種】シュナン・ブラン100%
【産地】スカーフバーグ:ケープタウンから北へ約460km
【畑立地】南東向きの高い山の尾根 【標高】520m 【土壌】赤い粘土層の上に鉄分を豊富に含んだ砂地
【植樹】1981年、1984年 【仕立て】ブッシュヴァイン(株仕立て) 【全房使用率】100%
【発酵】12年使用の古樽(300L)にて、1ヶ月間、野生酵母による自然発酵
【熟成】発酵樽のままシュールリーにて12ヶ月間熟成させた後、タンクにて細かい澱と共にさらに6カ月間寝かせます。
【テイスティングノート】2018年、2017年の個性とは異なり、パワフルな2016年と共通点が多く、口当たりも飲みごたえにも「重さ」を感じます。アロマにはグレープフルーツの皮、熟した洋ナシや白桃、ハーブやスパイスなどのニュアンスが豊かに感じられます。味わいは密度の高い果実味、鮮やかな酸、複雑なミネラルや引き締まった印象のライムの様なフレーバーが幾重にも重なりながら、口中いっぱいに広がります。
【年間生産量】3446本
【アルコール度数】14.0% ◆無清澄
Huilkrans 2019
ハイルクランス 2019
【キュヴェ】2017年が初ヴィンテージですが、すでに愛好家から強い支持を受け、評論家からは『品質的に「Magnetic North」とほぼ同等である』と高く評価されています。「Magnetic North」がテノールだとすれば、「Huilkrans」は バリトンであるとも例えられており、より深くより豊かな周波数で響くキュヴェと言えるでしょう。キュヴェ名の「ハイルクランス」とはこの畑にそびえる崖の名前で、アフリカーンス語で「涙する崖」という意味です。雨が降るとまさに崖肌を涙のように雨水がつたうことで名づけられたそうですが、2017年にこの畑のオーナーのご子息が事故で不慮の死を遂げてしまったこともあり、彼へのオマージュの気持ちを込めてキュヴェ名になりました。
【品種】シュナン・ブラン100%
【産地】スカーフバーグ地区
【畑】「オウダム」:クリスは2015年からこの畑の単一キュヴェを造る構想を練っていました。
【標高】450m 【土壌】赤い粘土の上に深い赤い砂 【植樹】1974年~1989年 【灌漑】なし
【仕立て】ブッシュヴァイン(株仕立て) 【全房使用率】100%
【発酵】12年使用の古樽(300L)にて、1ヶ月間、野生酵母による自然発酵
【熟成】発酵樽のままシュールリーにて12ヶ月間熟成させた後、タンクにて細かい澱と共にさらに6カ月間寝かせます。
【テイスティングノート】アロマにはオレンジの皮や熟したリンゴ、柔らかなスパイス香とルイボスティーの茶葉、カスタードク
リームなど実に多種多様の広がりを感じます。味わいはすでにその高いポテンシャルの一部が現れており、口当
たりはふくよかで錆びたようなミネラル感が鼻腔を抜け、まるで電気柵に触れたキリンの足蹴りのような酸がパン
チを利かせています。
【年間生産量】3446本
【アルコール度数】13.5% ◆無清澄