白ワインのカリスマ

Alheit Vineyard
アルヘイト・ヴィンヤード

 

 
 
カルトロジーはまるでバタール・モンラッシェだ。飲んだ瞬間それを感じさせるのには驚かされる。豊かで複雑な表情を持ちながら酸もフレッシュ。フランスでもここまで魅力的なワインはそうないかもしれない。そしてこのワインはシュナン・ブランとセミヨンで作られているのだ。まさに驚き!赤のサンソーもかつてこんな魅力的なサンソーなど飲んだことがありません。カルトロジーと同じような魅力を内包している実に素晴らしいワイン!彼らは南アフリカで醸造学を学ぶ大学で出会い夫婦となり今ワイン造りを行っています。ステレンボッシュから5時間もかかる所の畑の葡萄を購入したり畑の立地と環境にこだわっています。クラヴァン・ワインと同様に彼らも葡萄の手のかけ方でワインのほとんどは決まるというように余計なことは一切しない、人工的な手のかけ方は悪い原因にしかならないという考え方。だからまるでバタール・モンラッシェのようなワインなのに新樽など使っていないのです。最近南アフリカの大学の研究でワインの醸造の際の酵母は葡萄についている酵母が多くの影響を与え蔵に住む酵母はほとんど影響を与えないという研究結果が出たそうです。これに関しては物議を醸し出す要因にもなるでしょうが、彼らは彼らの環境を大事にしそれが我々のワインであると言います。醸造した後は古樽で寝かせ、寝かせるタイプを二つに分けます。1つは13〜18度、もう一つは22度から28度。13〜18度で寝かせた樽は輪郭が明確で切れの良い酸を持ったワインになります。22度から28度で寝かせた樽は表情が豊かですがちょっと輪郭が明確でない部分が出るそうです。でも酸は生き生きとしています。この二つをブレンドして瓶詰めしているのです。だからこそフレッシュな酸があり輪郭が明確なのに表情が豊かで上質なバタール・モンラッシェのようになるのです。現在ブルゴーニュのワインが表情が不足したようなワインが多いのも醸造時の温度が低いことに原因があるのかもしれません。このようなブレンドする手法はワインの表情の豊かさを求める日本人にとっては、是非ブルゴーニュの生産者に行って欲しい手法であるともいえます。 瓶詰めしてからは電気的な温度管理をしていない14度前後のセラーで寝かされています。 やはり電気的な影響のない温度の安定したところで寝かせることの価値を語り前のようにわかっているようです。 アメリカのやんちゃ坊主のような雰囲気を持った彼ですが感性の素晴らしさには 驚きます。
アルヘイト・ヴィンヤード アルヘイト・ヴィンヤード1 アルヘイト・ヴィンヤード2 アルヘイト・ヴィンヤード3
ラジオ・ラザルスの畑は高樹齢と干ばつのため現在樹がダメになってしまい今後収穫ができなくなってしまったために非常に貴重な存在です。
Broom Ridge 2019
ブルーム・リッジ  2019
【キュヴェ】パールドバーグ地区へ捧げるオマージュ的なキュヴェで、クリスが2011年から関わり「Fire by Night」としてリリースしてきた単一畑を遂に2019年に購入し、畑名とキュヴェ名を一新しました。「Broom Ridge」とはアフリカーンス語の固有名詞「Besemgoeskop」の大まかな英訳で、この地区を示す単語です。独特の風化した花崗岩に植わった古木のシュナン・ブランからは、パワフルで純粋で透明感のあるワインが生まれます。
【品種】シュナン・ブラン100%
【産地】パールドバーグ地区   【畑立地】気候は冷涼で、朝日をたっぷりと浴びる丘の上部斜面   【面積】20ha
【土壌】風化した花崗岩   【植樹】1974~1980年   【全房使用率】100%
【発酵】卵型のセメントタンクと小さな古樽にて、約1カ月間、野生酵母による自然発酵
【熟成】発酵樽のままシュールリーにて12ヶ月間熟成させた後、タンクにて細かい澱と共にさらに6カ月間寝かせます。
【テイスティングノート】これまでの「Fire by Night」と同じように、ポテンシャルが開花するまでに2~3年を要します。今はライムや若葉、エルダーフラワーや甘いハーブの香りが印象的で果実味の奥に少し神経質さを思わせる酸と塩味を感じますが、今後辛抱強く待てば必ず、マンゴーやジャスミン、バニラなどのフレーバーに妖艶なスパイスのニュアンスを伴った、リッチな印象の大輪の花を咲かせてくれるでしょう。
【年間生産量】5251本
【アルコール度数】13.0%   ◆無清澄
Magnetic North 2019
マグネティック・ノース 2019
【品種】シュナン・ブラン100%
【産地】スカーフバーグ:ケープタウンから北へ約460km
【畑立地】南東向きの高い山の尾根   【標高】520m   【土壌】赤い粘土層の上に鉄分を豊富に含んだ砂地
【植樹】1981年、1984年   【仕立て】ブッシュヴァイン(株仕立て)   【全房使用率】100%
【発酵】12年使用の古樽(300L)にて、1ヶ月間、野生酵母による自然発酵
【熟成】発酵樽のままシュールリーにて12ヶ月間熟成させた後、タンクにて細かい澱と共にさらに6カ月間寝かせます。
【テイスティングノート】2018年、2017年の個性とは異なり、パワフルな2016年と共通点が多く、口当たりも飲みごたえにも「重さ」を感じます。アロマにはグレープフルーツの皮、熟した洋ナシや白桃、ハーブやスパイスなどのニュアンスが豊かに感じられます。味わいは密度の高い果実味、鮮やかな酸、複雑なミネラルや引き締まった印象のライムの様なフレーバーが幾重にも重なりながら、口中いっぱいに広がります。
【年間生産量】3446本
【アルコール度数】14.0%   ◆無清澄
Huilkrans 2019
ハイルクランス 2019
【キュヴェ】2017年が初ヴィンテージですが、すでに愛好家から強い支持を受け、評論家からは『品質的に「Magnetic  North」とほぼ同等である』と高く評価されています。「Magnetic North」がテノールだとすれば、「Huilkrans」は バリトンであるとも例えられており、より深くより豊かな周波数で響くキュヴェと言えるでしょう。キュヴェ名の「ハイルクランス」とはこの畑にそびえる崖の名前で、アフリカーンス語で「涙する崖」という意味です。雨が降るとまさに崖肌を涙のように雨水がつたうことで名づけられたそうですが、2017年にこの畑のオーナーのご子息が事故で不慮の死を遂げてしまったこともあり、彼へのオマージュの気持ちを込めてキュヴェ名になりました。
【品種】シュナン・ブラン100%
【産地】スカーフバーグ地区
【畑】「オウダム」:クリスは2015年からこの畑の単一キュヴェを造る構想を練っていました。
【標高】450m   【土壌】赤い粘土の上に深い赤い砂   【植樹】1974年~1989年   【灌漑】なし
【仕立て】ブッシュヴァイン(株仕立て)   【全房使用率】100%
【発酵】12年使用の古樽(300L)にて、1ヶ月間、野生酵母による自然発酵
【熟成】発酵樽のままシュールリーにて12ヶ月間熟成させた後、タンクにて細かい澱と共にさらに6カ月間寝かせます。
【テイスティングノート】アロマにはオレンジの皮や熟したリンゴ、柔らかなスパイス香とルイボスティーの茶葉、カスタードク
     リームなど実に多種多様の広がりを感じます。味わいはすでにその高いポテンシャルの一部が現れており、口当
     たりはふくよかで錆びたようなミネラル感が鼻腔を抜け、まるで電気柵に触れたキリンの足蹴りのような酸がパン
     チを利かせています。
【年間生産量】3446本
【アルコール度数】13.5%   ◆無清澄

Radio Lazarus 2017
ラジオ・ラザルズ 2017
シュナン・ブラン 100%(ボトラリー)Alc. 13%
このワインは畑と同じ、ボトラリー地区の土から出来た特別なアンフォラで醸造されています。
この550Lから600L容量の“大きな壺”はイタリア製などのそれとは異なり、1200℃の高温で焼かれるためほぼ完ぺきにガラス化されています。
残念ながらここ数年続いた干ばつの二次的被害ー野生動物が水分を求めて樹木を荒らしてしまうーにより、この畑は再生不可能になり、2017年ヴィンテージが最後のラジオ・ラザルスとなってしましました。
Radio Lazarus 2015
ラジオ・ラザルズ 2015
シュナン・ブラン 100%(ボトラリー)Alc. 13%
このワインは畑と同じ、ボトラリー地区の土から出来た特別なアンフォラで醸造されています。
この550Lから600L容量の“大きな壺”はイタリア製などのそれとは異なり、1200℃の高温で焼かれるためほぼ完ぺきにガラス化されています。
残念ながらここ数年続いた干ばつの二次的被害ー野生動物が水分を求めて樹木を荒らしてしまうーにより、この畑は再生不可能になり、2017年ヴィンテージが最後のラジオ・ラザルスとなってしましました。
Radio Lazarus 2016
ラジオ・ラザルズ 2016
シュナン・ブラン 100%(ボトラリー)Alc. 13%
このワインは畑と同じ、ボトラリー地区の土から出来た特別なアンフォラで醸造されています。
この550Lから600L容量の“大きな壺”はイタリア製などのそれとは異なり、1200℃の高温で焼かれるためほぼ完ぺきにガラス化されています。
残念ながらここ数年続いた干ばつの二次的被害ー野生動物が水分を求めて樹木を荒らしてしまうーにより、この畑は再生不可能になり、2017年ヴィンテージが最後のラジオ・ラザルスとなってしましました。

Magnetic North 2016
マグネティック・ノース 2016
シュナン・ブラン 100%(スカーフバーグ)Alc. 14%
ケープタウンから約460km北、スカーフバーグにある標高520mの畑からのシュナン・ブラン100%です。1980年代前半植樹で接ぎ木はしていません。土壌は鉄分を豊富に含んだサンディーな赤土です。オーナーの意向でブドウの樹が全部抜かれてしまう途中、半分ほどのところでどうにかこの畑を“救出”しました。
Magnetic North 2017
マグネティック・ノース 2017
シュナン・ブラン 100%(スカーフバーグ)Alc. 14%
ケープタウンから約460km北、スカーフバーグにある標高520mの畑からのシュナン・ブラン100%です。1980年代前半植樹で接ぎ木はしていません。土壌は鉄分を豊富に含んだサンディーな赤土です。オーナーの意向でブドウの樹が全部抜かれてしまう途中、半分ほどのところでどうにかこの畑を“救出”しました。
Magnetic North 2015
マグネティック・ノース 2015
シュナン・ブラン 100%(スカーフバーグ)Alc. 14%
ケープタウンから約460km北、スカーフバーグにある標高520mの畑からのシュナン・ブラン100%です。1980年代前半植樹で接ぎ木はしていません。土壌は鉄分を豊富に含んだサンディーな赤土です。オーナーの意向でブドウの樹が全部抜かれてしまう途中、半分ほどのところでどうにかこの畑を“救出”しました。

La Colline Vineyard 2017
ラ・コリーヌ・ヴィンヤード [2017]
セミヨン 100%
(フランシュック)
Alc. 13.5%
ラ・コリーヌの畑はユグノー派の避難民として1688年にフランシュックにたどり着いたポール・ルーの直系子孫、アントン・ルーによって所有されています。標高は310~350mで1936年にアントンの祖父によって植樹されました。ケープ地域の古い畑に残るセミヨンの特徴は、濃い果皮のセミヨンと明るい果皮を持つセミヨンが交配されており、他では見ることのできない南アフリカのユニークなワインを作ることが出来ます。
Nautical Dawn 2017
ノーティカル・ドーン [2017]
シュナン・ブラン 100%
(フォルスベイ)
Alc. 13%
このワインはフォルスベイ地区の2つの畑のブドウから作られています。ひとつは1978年植樹の標高60m、海から4kmの畑(ルステンホフ)と、もうひとつは海から13kmは慣れた標高220mの畑(カリビブ)です。両方ともに花崗岩土壌で灌漑はされておらず南東向きの畑です。2013年に友人からルステンホフの畑を紹介された当初は標高300m以下の畑には興味がなかったのですが、それでも試してみたところ、2015年にはかけがえのないものとなりました。
Fire by Night 2017
ファイアー・バイ・ナイト [2017]
シュナン・ブラン 100%
(パールドバーグ)
Alc. 13%
このワインはパールドバーグ地区へ捧げる叙情詩的なワインです。パールドバーグのピュアな風化した花崗岩土壌に育つシュナン・ブランの古木からは、パワフルで純粋勝つ透明感のあるワインが出来上がります。ファイアー・バイ・ナイトのブドウの樹はこの地区に1974年から1980年の間に植樹されました。2011年からこの畑に携わって来ましたが、ブドウは見事にこの山の美しさを反映してくれていると感じています。

Hemerland Vine Garden 2016

Sold Out

Hemerland Vine Garden 2016
ヘメルランド・ヴァイン・ガルデン[2016]
シュナン・ブラン 26%
シャルドネ 23%
ルーサンヌ 21%
ヴェルデーリョ 4%
マスカット 4%
(すべてへメル・アン・アルド・リッジ地区)
Alc. 13.5%
へメルランドと名付けられた畑(ヴァイン・ガーデン)はへメル・アン・アルド・リッジ地区の標高360mほどの場所に位置し、土地の特徴を表現したこのワインは、単一畑のブレンドキュヴェです。
Tasting Note
Cartology 2019
カルトロジー [2019]
シュナン・ブラン 87%(スカーフバーグ、ピケニルスクルーフ、パールドバーグ、ボトラリー、フォルスベイ、タイガーバーグ)
セミヨン 13%(フランシュック)
Alc.13.5%
今となっては我々のイメージ・キャラクター的存在になったワインです。ブドウは灌漑されず、最低でも樹齢30年を超えた(ほとんどは40年超え)ブッシュ・ヴァインのみから厳選します。ブドウが不出来な年には同じ畑でもカルトロジーには使用しません。
La Colline Vineyard 2018
ラ・コリーヌ・ヴィンヤード 2018
【キュヴェ】歴史のある由緒正しいシングル・ヴィンヤードに植わった2種の古木のセミヨンによるスペシャルキュヴェ。
      濃い果皮色のセミヨンと明るい果皮色のセミヨン・グリが混植されており、他では見ることのできない南アフ
      リカらしいユニークなワインを造り上げました。
【品種】セミヨン(主体)、セミヨン・グリ
【産地】フランシュック
【畑】「ラ・コリーヌ」:ユグノー派の避難民として1688年にフランシュックにたどり着いたポール・ルーの直系の子孫で
   あるアントン・ルー氏によって所有されていた、歴史のある由緒正しい畑。
【標高】310~350m   【植樹】アントン・ルー氏の祖父によって1936年に植樹
【アロマ】微かな還元のニュアンスに、白桃、タンジェリン、赤リンゴ、ワックスやスパイスのヒントも鼻腔をくすぐります。
【味わい】高密度でリッチ、少の苦味が奥行きを与え、ワイルドな印象があります。前年の2017VTに比べるとシャープな印象があり
     ます。だからそこ料理とのマリアージュでさらに面白い一面を魅せてくれます。
アルコール度数:13.5%

Magnetic North 2018
マグネティック・ノース 2018
【品種】接ぎ木していない特別なシュナン・ブラン100%
    この畑のオーナーの意向でブドウ樹が全て抜かれようとしていたところ、半分ほどのところでどうにか残りのブッ
    シュヴァイン(地植えのブドウ株)をクリスが”救出”しました。
【産地】スカーフバーグ:ケープタウンから北へ約460km
【畑立地】標高520m   【土壌】鉄分を豊富に含んだ砂っぽい赤土
【植樹】1980年代前半
【アロマ】微かな還元香に続き、洋ナシ、白桃、ライム、ドライハーブ、スパイスなどのアロマが後を追います。
【味わい】密度の高い果実味と確かなボリュームの酸があり、繊細なミネラルによって非常に引き締まった印象の口当
     たりです。力強さ、酸、ミネラルが完璧なバランスを成していますが、熟成を経て更に味わい深くなるでしょう。
アルコール度数:13.0%
 
 
 

アルヘイトとは

 
 

詳細・歴史

2011年にファーストヴィンテージ、カルトロジーをリリースして瞬く間に南アフリカで最も評価され、注目をあびるようになったワイナリー。クリスとスザーン・アルヘイト夫妻は、ケープワインインダストリーで働きながら世界のワイナリーを多く訪れ、その土地や地域でしか表現できないワインに感銘を受け、「ケープ土着の品種を使って、南アフリカのアイデンティティを表現したワインを造りたい」と思うに至ります。クリス氏は標高300メートル前後、海風や山おろしのある乾燥した区画に植えられている古木に着目。1656年にこの土地で既にシュナンブランとセミヨンが植えられていた記録が残っていることから白ワインから特化し、契約栽培家からの葡萄で醸造を行っています。
 

 
南極大陸から流れる海流の影響を受け、緯度の割に冷涼な気候を保っています。ワイナリーの本拠地はヘルマナスですが、葡萄は各地の栽培家と契約して条件にかなったものを購入しています。主に30年以上の古木が植わった小区画の畑ですが、樹齢のみを考慮しているのではなく、各区画の立地条件を非常に重要視しています。天然の酸の高い澄んだ味わいを持ったシュナンブランを収穫するため、大西洋からの冷涼な海風は畑に不可欠と考えています。
 

醸造

 
収穫後、葡萄は房ごとゆっくり、ジュースを味見しながらプレスしています。その後低温のタンクで24時間静置しますが、この際酵素やSO2など、添加物は一切加えません。それらをマストに加えることはバクテリアの持つポテンシャルを崩し、発酵を妨げることになると考えているからです。また、マロラクティック発酵までのスムーズな移行は収穫時の酸が関与するとの考えから収穫日の決定には非常に気を使っています。また新樽は使用せず、全て使用済の樽(最も新しいものでも5年)を選んでいます。例えて、相撲の力士よりも体操選手のような、「パワーにあふれていながら軽やか、重たくないワイン」を作ることを目指しています。

 

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